留学同情勢ニュース

留学同が朝鮮半島情勢や在日同胞に関する記事を配信するブログです。

【ご案内】『6.15連続講座~新たな統一時代を目指して~』講演録販売のご案内

 在日本朝鮮留学生同盟(留学同)東京地方本部・西東京地方本部は、激動する朝鮮半島情勢の中、統一問題の当事者としてより深く学び、統一世論を再び周囲に喚起していくことを目的として、「6.15連続講座」を企画し、全5回にわたり講座を開きました

 そして、今後もより一層多くの方と統一問題について共有するために、講演録を発行するにいたりました。
 
 皆さま、是非本講演録をお買い求めください

連続講座

<目次>

〇「分断をいかにして克服するのか―ゆるやかな連邦制統一と平和と繁栄の新しい時代に向けて―」 金昌五氏(韓統連青年学生育成委員長)
〇「東アジア冷戦のなかの朝鮮分断と統一運動」 李柄輝氏(朝鮮大学校准教授)
〇「今日の朝鮮半島をどう見るか―『第2の6.15時代』へ向けて」 文泰勝氏(朝鮮大学校教員)
〇「死刑台から教壇へ―自身の人生を振り返って」 康宗憲氏(韓国問題研究所代表)
〇特別企画「新たな統一時代を目指して~在日朝鮮人青年学生たちによるプレゼンテーションと討論会」

<ご注文方法>

 書籍注文書の書式にてFAXかe-mailにてお申し込みください。受付から1週間程度でお届けいたします。
 
 なお、ご請求金額は書籍代金のほかに送料を加算した額になります。
 
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 講演録をお送りする際に、請求書と振込用紙を同封します。10日以内に郵便振替か銀行振り込みでお支払いください。 

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講演録注文書

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第三世界と朝鮮~朝鮮大使追放に思うこと~

 「朝鮮民主主義人民共和国を孤立させる」
 最近は特に、ニュースに触れればどこかしらで目にする一文だと思う。

 ICBM発射実験、6度目の核実験の成功と、20世紀以来大国が我が物顔で占有し、殺戮と恫喝の手段としてきた「暴力」を自らの物とし、歪んだ構造を破壊する推進力へと転化した朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)の今は、世界中にあらゆるリアクションを引き起こしている。本来、他国への尊重、最も緊張感を伴うべき国連の場で一国の大統領が他国を「完全に破壊」する可能性があると述べた歴史的にも「稀な」演説に私たちが立ち会うことができたのもその脈略であろう。挑発的な態度の裏には焦燥と屈辱、混乱が見て取れる。

 ※参考記事
  [AFP通信]トランプ氏、北朝鮮の「完全破壊」警告 国連総会で初演説
  http://www.afpbb.com/articles/-/3143513?pid=19387352

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 軍事的選択肢をちらつかせながらも、現在の朝鮮に対して現実的にそれが不可能であることはすでに多く言及されている通りだ。

 ※参考記事
  [ニューズウィーク日本]北朝鮮問題、アメリカに勝ち目はない
  http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/09/post-8390.php

  [東京新聞]対北朝鮮、話し合い解決を NATO事務総長
  http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017090901001129.html

 袋小路に陥っているのは明白であるにも関わらず、あくまでも対話による交渉に米国が消極的であるのには、見下し周縁化しつづけた小国に屈するのをよしとしない大国意識が合理性を損なうくらいに強力な影響を及ぼしているせいだろうか。個人的にそんな感想を抱かずにはおれないのだが、いずれにしても空手形と化した軍事的手段以外で朝鮮を屈服させようとするならば、上述したように朝鮮を「孤立」させ、経済的な圧迫を加えつづける他ない。「北朝鮮を崩壊させる」、本当にそれだけの実効力があるのか疑問符がつきまといながらも、執着するように安保理制裁を加え続けるのもそれが所以であろう。

 前置きがかなり長くなったが、今回、本記事で着目したいのは、その米国主導による朝鮮の孤立化策動の一つである。以下の記事を参照されたい。

 ※参考記事
  [時事通信]狭まる北朝鮮包囲網=メキシコ、ペルーが大使追放-米圧力、クウェートも
  https://www.jiji.com/jc/article?k=2017091700322&g=prk

 (文中引用)『外交筋は「地域に多大な影響力を持つ米国の意向が働いた」と解説する。経済的結び付きが強い日本と韓国に比べ、失っても影響がない北朝鮮をてんびんに掛けた面も否定できない。平壌に大使館を置くブラジルは慎重だ。しかし「中南米のリーダー」を自任するブラジルとしては、事態がエスカレートすれば強い態度表明を迫られる場面もありそうだ。』

 すでに周知の方も多いとは思うが、安保理による制裁決議が出される前、9月7日のメキシコに端を発し、中南米や中東の一部国で朝鮮の大使を国外追放するという動きが起こっている。米国による要請で、既にメキシコ、ペルー、クウェートにおいて措置が決定されており、その他名指しを受けたブラジルは慎重な姿勢を保っている状況だ。

 クウェートに至っては「北朝鮮行き航路の全廃」、「北朝鮮国民に対するビザ発給や居住許可の更新の停止」も打ち出しており、これによってクウェートに滞在している6000人に及ぶ朝鮮の労働者も追放されるとされており、朝鮮に対する経済的な打撃を評価する声もある。

 しかし、個人的に筆者が残念でならなかったのは、それによる朝鮮への経済的、外交的影響(むろんそれも重要ではあるが)よりも、上述した米国の要請に応じた国がいずれも非同盟諸国首脳会議に名を連ねる国々であったという事実である。

 非同盟諸国首脳会議とは1961年に発足され、現在118カ国が参加をする国際組織である。東西冷戦期に東側、西側のどちらにも属さず非同盟主義を理念として活動を行い、主に第三世界の諸国の結集をはかったとされている。

 国際政治学者であった岡倉古志郎は非同盟運動の原則・目的を次のように整理している。

 •民族自決権の確立
 •民族解放運動の無条件支持
 •帝国主義、新旧植民地主義、人種差別、覇権主義反対
 •諸国家の対等、平等。大国の干渉、介入反対。武力の行使や威嚇による圧迫反対。
 •大国主導下の軍事ブロックに反対しその解体を要求する。軍事同盟にもとづく外国軍および軍事基地の撤退、撤去。
 •国際緊張の緩和、平和共存、全面・完全軍縮。
 •以上の諸目的の達成に役立つ国連の強化。
 •国際政治、経済、情報、文化システムの民主的改編による新国際秩序の樹立
 (http://tsubouchitakahiko.com/?p=556

 以上のように岡倉によると、非同盟運動とは帝国主義・植民地主義、大国による干渉を排し、諸国家の平等、民族自決権の実現等を理念としているわけだが、繰り返すがここには上述のペルー、クウェート、メキシコが参加をしており、もちろん朝鮮民主主義人民共和国も参加している。それを踏まえると、今回の米国の要請を受けての朝鮮の大使追放は、この第三世界、非同盟運動の理念に反するという意味で重大な事態であると考えられる。

 もちろん、この諸国会議も時を経るごとにその質にある程度の変遷があり、参加国の全てが上述した理念・原則を強く共有しているわけではないであろう(会議への出席も年々減少傾向にある。)

 ※参考記事
  [独立行政法人国際協力機]影が薄くなったか?非同盟諸国首脳会議
   https://www.jica.go.jp/aboutoda/odajournalist/2009/215.html

  [JETRO]第16回非同盟諸国首脳会議に118ヵ国参加
   https://www.jetro.go.jp/biznews/2012/09/504956ff14820.html

  [産経新聞]ベネズエラで非同盟会議、首脳の出席わずか
   http://www.sankei.com/world/news/160918/wor1609180028-n1.html

 また参加国が朝鮮の核保有に対して批判的になるのもあり得るし、理解できる。しかしだからといって、世界有数の軍事核大国であり、一貫とした帝国主義、覇権主義の精神で他国への介入、侵略戦争を堂々と行い続けている米国に与し、それと徹底的に対抗する朝鮮に打撃を与えるとなれば本末転倒であり、それは非同盟の理念、第三世界の理念に対する重大な背信行為といえないだろうか(特に前政権とはいえ、ガルシア政権期に反米、反帝国主義を掲げたペルーにおける今回の措置には落胆を禁じ得ない)

 ここでフランツ・ファノンの言葉を引いておきたい。周知の事実だが、アルジェリアの革命家であるファノンは第三世界の重要性を強く説いたことでも知られている。

『植民地主義は考える機会ではなく、理性を付与された肉体ではない。それはあるがままの状態における暴力であり、ただより以上に大きな暴力によってのみ屈服させることができる(地に呪われたる者)』
『2世紀前、以前のヨーロッパの植民地の一つがヨーロッパに追いつくことに決めた。それがあまりにもうまく成功したのでアメリカ合州國は一つのモンスターになった。そこでは、ヨーロッパの病菌と疾病と非人間性が凄まじい次元にまで膨れ上がってしまった』

http://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru/e/faa97936df0a3345d4857a042a4221b2

 ヨーロッパ帝国主義の暴力と非人間性を目の当たりにし、それを打倒するために徹底的に闘うことを主張したファノン、そのファノンが米国をどのように眼差していたか。

 この「モンスター」に呑み込まれ与するか、それともファノンのいう「より大きな暴力によって」この「モンスター」を屈服させるか。もしファノンが生きていればどちらを「第三世界的」と判断するだろうか。

 先日、130ヶ国の発展途上国で構成する「G77」閣僚会議が22日、ニューヨークで開催。「朝鮮に対する一方的な経済制裁を拒否し、解除する」ことを宣言した。

(文中引用)『208. The Ministers reaffirmed their rejection to the unilateral economic sanctions imposed on the Democratic People's Republic of Korea, which have a negative impact on the development and prosperity of the people of the Democratic People's Republic of Korea, and in this regard called for an immediate lifting of those sanctions.
本文和訳「208.(G77参加国の)閣僚は、朝鮮民主主義人民共和国の人々の発展と繁栄に悪影響を及ぼしている朝鮮民主主義人民共和国に課せられた一方的な経済制裁に対する拒否を再確認し、これらの制裁を解除する。」』

http://www.g77.org/doc/Declaration2017.htm

 反米、反帝の精神はいまだ生き続けている。その限りで「非同盟」「第三世界」とは不滅であると感じる。傍若無人な「モンスター」に屈するか、それとも屈服させるか。
 今まさに「世界」が試されているのであろう。(尚)

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「すべては北朝鮮のせい」-最近の論調に思う事

 8月21日から31日にかけての10日間、韓米共同軍事演習が行われた。近年その規模はどんどん膨れ上がっていたこの軍事演習、メディアの言う「北朝鮮のグアム挑発により緊張が高まった朝鮮半島情勢」の中、今回はどのような軍事演習が行われるのか注目されていた。一部では規模を縮小するのではないかとの見方もあったが、実際には「作戦計画5015」が適用された。
 「作戦計画5015」とは従来の「防御型」ではなく、「北朝鮮のミサイル発射等の『兆候』に合わせ」あらゆる手段で先制攻撃を行う事、特殊部隊を使って最高指導者を暗殺する「斬首作戦」を行う事が含まれる「攻撃型」のものとなっている。
結果的に、従来よりもさらに踏み込んだ形となった。

 ※参考記事

  [ハンギョレ新聞]朝鮮半島有事「作戦計画5015」で北朝鮮の核・ミサイルを先制打撃
  http://japan.hani.co.kr/arti/politics/21762.html
  (※2015年の記事、「作戦計画5015」とは)

軍事演習

 前回の記事でもあったように、南朝鮮の文在寅政権は米国をはじめとした諸外国と共に朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)に対する圧力を強める方向に舵を切っている。政権発足当初の発言等からも「大韓民国建国」から今日に至る米国の「影」からは早々逃れられないな、という思いはあったものの、それでもこれからの南北関係改善へ期待を寄せたしたものだ。しかし、最近では統一と逆方向へ舵を切る言葉があまりにも多すぎる。「圧力」により「対話」を引き出すという「政策」が既に破綻していることはこれまでの情勢からも明らかであるのみも関わらず。
 一方、8月15日に日本の菅官房長官は記者会見で「対話のための対話では意味がない」と意味不明なことを述べ、圧力強化の方向を改めて強調した。やはり日本が最初から対話を視野に入れておらず、圧力の先に対話が無いのは明らかである。文政権はこのような政策に同調するのか。一刻も早い政策の見直しを願ってやまない。

安倍文在寅

 ところでこれらの「圧力」も「北朝鮮の挑発」が理由であると、もはや疑うことなく一般的に受け入れられている。すでに「狂った北朝鮮の狂った軍事拡張」、「日本、米国に対するミサイル発射の狂った挑発」に「強く抗議」し、「国民の安全を保障」するためにも「国際社会と共に圧力を強め」、「北朝鮮の挑発をやめさせる」という構図がしっかりと作り上げられてしまっている。さながら暴れ狂う悪(=「北朝鮮」)から平和を守るヒーロー(=日本、米国)ショーといったところか。

 日本は8月29日、朝鮮のミサイル実験に合わせ、またも上記の構図を利用し大いに盛り上がった。午前6時過ぎ、Jアラートを発動、テレビが一斉にミサイル報道へと切り替わる。新幹線をはじめとした鉄道は運転を取りやめ、SNSには「また北朝鮮のミサイル発射」、「何を考えているんだ」、「電車止まってる。北朝鮮ホントにやめてほしい」などの言葉が飛び交った。電車が止まるのも「北朝鮮」のせいだとしっかり刷り込まれている。なんと休校の措置を取った学校もあるようだ。

 しかし午前8時前、安倍首相は記者会見で「発射直後からミサイルの動きは完全に把握していた」と発言。午前10時過ぎの記者会見でも小野寺防衛相は「日本に飛来する恐れはなかったので、破壊措置は実施しなかった」と発言した。
 日本政府は朝鮮の今回の実験が、国際宇宙ステーションの周回軌道よりもはるかに高い上空550kmを通過し(これは果たして「上空」か?)、襟裳岬のはるか彼方1200km離れた海上に落ちるので(これが果たして「沖」か?)、日本に何の影響もないことは最初からわかっていたのだ。その上でのこの騒動は、やはり「北朝鮮」は危険な国だ、怖いというイメージを煽るためのものでしかないと言わざるを得ない。

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 それではこの先に一体何があるのか?

 以下の事実をあまり知らない人もいるようだが、日本は米国との共同軍事訓練を恒常的に行っている。

 ※参考記事

  [毎日新聞]日米共同訓練 九州周辺空域で
   https://mainichi.jp/articles/20170901/ddm/002/010/038000c

  [毎日新聞]空自、米と朝鮮半島沖で 岸田防衛相「北朝鮮を抑止」
   https://mainichi.jp/articles/20170731/ddp/001/010/004000c

 そして、日本の来年度の防衛省予算は過去最大の5.2兆円が見積もられている。(以下の記事を参照されたい-「我が国の防衛と予算-平成30年度概算要求の概要-」http://www.mod.go.jp/j/yosan/2018/gaisan.pdf

 「日本と米国が軍事訓練を行っても仕方がない、市民から集めた税金(もちろんここには在日朝鮮人から集めた税金も含まれる)で武器をいっぱい買っても仕方がない、だって「北朝鮮」が悪いもんね。『北朝鮮』の脅威はそこまで迫ってきているよ、日本が狙われているよ、国民の命が危ないよ、だから避難訓練をしよう、ミサイルに備えよう。みんなもそう思うよね、そう思うよね。」

 この茶番を「普通の日本人」はいつまで続けさせる気なのか。「軍も持とうよ、憲法も変えようよ」に繋がっていくのは明らかであろう。
 さらには「こんな事態に朝鮮学校に補助を出すなんてとんでもない、そう思うでしょ」と在日朝鮮人弾圧にも容易に適用されている。全部が「北朝鮮のせい」と。

 しかしその一方で、朝鮮に対する蔑視、嘲笑は止まない。指導者の見た目を笑い、上記の「ミサイル騒動」のようなものにも必ずと言っていいほど「北朝鮮の劣った技術で作られたミサイルはいつ壊れて予定外に日本に落ちるかわからい」といったような言説が付きまとい、いわゆる「リベラル」の間でも「実は安倍首相と北朝鮮は繋がっている、日本のピンチに北朝鮮がミサイルを撃つ」といった「阿吽の呼吸」論が下品な画像付きで拡散される等々。

 その論調に在日朝鮮人も組み込まれているのではないか。
 8月24日、TBS「あさチャン」では「在日コリアンの“北朝鮮離れ”」と題し、「どちらかというとほとんどの人が今の体制を嫌がっています」、「見てて恥ずかしいっていうか、『またやってるな』と」、「テレビで北朝鮮の放送を聞いてても恥ずかしい」などを「在日コリアンの本音」として紹介した(多分に編集の問題もあるだろうが)。

 果たして本当に「全部北朝鮮のせい」という言葉で片づけられるのだろうか。日本の数十年にわたる植民地支配を経験し、解放後も一貫して米国(をはじめとした帝国主義諸国)から軍事的圧力、経済的圧力を受けてきた歴史、帝国主義が今もなお力を持ち、毎年、毎月、毎日のようにどこかに軍事介入を行う現状を無視し、日本、世界の軍事化、右傾化を進めるためのこの言葉に、我々在日朝鮮人は決して同調、加担することなく、本質を見極め、声を上げ続けるべきだ。(翔)

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文在寅政権は朴槿恵政権の反統一政策を継承するつもりなのか?

 朝鮮による6度目の核実験を受け、朝鮮半島情勢は一層緊張高めている。

 客観的に見て、これだけ長く分断しており、政策に相違があり、南北で時に対立することがあるのは理解ができる。

 しかし、民族の和解と統一は、今朝鮮半島に横たわるすべての問題の根源であり、これまで南北間で合意した通り、自主的に、平和的に、「我が民族同士」の理念に従ってことを進めるべきである。

 にも関わらず、南の文在寅政権は、北の核実験を受け、経済に大打撃を与えかねない原油の供給中止まで世界に呼び掛け、あろうことか金正恩委員長の「斬首部隊」まで創設するという。

 ※参考記事

 [聯合ニュース]文大統領 北朝鮮への原油供給中止検討を=プーチン氏と電話会談
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2017/09/05/0300000000AJP20170905000200882.HTML

 [聯合ニュース]金正恩氏「斬首作戦」部隊 12月1日に創設へ=韓国
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2017/09/04/0900000000AJP20170904004800882.HTML

 その一方で「対話提案は今も有効」などと言ってのける(今後は対話より圧力に舵を切るそうだが)。

 ※参考記事

 [聯合ニュース]北朝鮮への南北対話提案 今も有効=韓国当局者
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2017/09/05/0200000000AJP20170905002500882.HTML

 片方で最高指導者の首を斬る部隊を作り、経済的に締め上げることを海外諸国に呼び掛けておきながら、「民族和解のために対話に応じろ」などと言う。

 こんな非常識な話に誰が応じるだろうか?

 ましてやこれは一般的な外交の問題ではない。
 朝鮮民族の根本問題である統一と関わることである。

 文在寅政権は民族の統一とは何なのか、根本的にわかっていないと言わざるを得ない。

 これでは朴槿恵政権の対北政策と全く変わりがない。

 大いなる失望と怒りを禁じ得ない。
 それは変化を望んでいる南の多くの民衆も同じ思いではないだろうか?

 文在寅政権は、「キャンドル革命」によって誕生した政権である。
 その民衆の声に改めて耳を傾け、最たる「積弊」である分断を克服し、自主的平和統一を成し遂げるために6.15共同宣言と10.4宣言履行の道を歩むべきだ。(賢)

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【行事案内】「朝鮮学校差別反対!全国大学生行動」スタート集会(9/24@東京)

大学生による集会の案内です。

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「日本の大学に在籍する朝鮮人生連絡会」では、9月24日から12月15日まで
「朝鮮学校差別反対(ウリハッキョチキジャ)!全国大学生行動」
を展開します。

そのスタート集会を、以下のように行います。

大学生に限らずどなたでもご参加いただけますので、是非ご参加ください。

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  「朝鮮学校差別反対(ウリハッキョチキジャ)!
                       全国大学生行動」

              スタート集会

************************


(※本集会にはどなたでもご参加いだけます。)

◆日時:2017 年 9月 24 日(日)13:30 開始(開場 13:00)
16:20 終了予定

◆場所:文京シビックホール・スカイホール
(地下鉄春日駅シビックセンター連絡口、もしくは地下鉄後楽園駅5番出口)
(〒112 -0003 東京都文区春日 1-16 -21)

◆参加費:500円

◆集会内容

〇シンポジウム『朝鮮学校差別とは何か?~その本質を問う』

<講師>
李春煕氏(弁護士、東京無償化裁判団)
金有燮氏(千葉朝鮮初中級学校校長)


〇4.24教育闘争経験者による証言映像

〇「朝鮮学校差別反対(ウリハッキョチキジャ)!全国大学生行動」計画発表

〇代表学生によるアピール

◆主催:日本の大学に在籍する朝鮮人生連絡会
*E-mail:uri_daigakusei@yahoo.co.jp

朝鮮学校運動スタート集会 ビラ(表)小

朝鮮学校運動スタート集会 ビラ(裏)小

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大陸間弾道ロケット『火星-14』型の2次試験発射~「最大の圧迫と関与」政策は失敗に終わった

 7月4日15時、朝鮮で「特別重大報道」が流れた。
「反帝反米対決戦において成し遂げたチュチェ(主体)朝鮮の偉大なる勝利!大陸間弾道ロケット『火星-14』型試験発射成功!」

 その瞬間を平壌で体感してからわずか3週間余り。

①

 7月28日、『火星-14』型の2次試験発射に成功したとの報道が舞い込んできた。今回は最大高度3724.9㎞、飛距離998㎞で前回試験発射よりいずれも数字が伸びている。また、周辺国家への安全に少しも影響を与えておらず、技術面でも格段に向上している。
 前回と違い夜中の発射に成功したことで、「任意の地域と場所で、任意の時間に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を奇襲発射できる能力が誇示され、米本土全域が我々の射程圏内にいることが著しく立証された」(金正恩委員長)。発射映像もこれまでより早く配信した。自信の表れなのであろう。

 朝鮮のICBMが完成したことで、米国との対決構図は大きく変わりトランプ政権の「最大の圧迫と関与」政策は、何の実績も出せぬまま失敗に終わったことを決定づけた。

 振り返ってみよう。「オバマの『戦略的忍耐』は終わった」としながら、トランプ大統領は「最大の圧迫と関与」をもって朝鮮問題を解決すると意気込んだ。ところが、相変わらず朝鮮に対する「制裁」を声高に叫ぶ一方で、自身は「条件が整えば金正恩委員長と会う用意がある」と言いつつ、朝鮮問題を中国に委ねるのが実態であった。

 数十年もの間、帝国主義勢力の制裁や核脅威を受けながらも「自力自強」を掲げ国家建設を推し進めてきた朝鮮にとって、圧力が強まれば強まるほど朝鮮の国力も比例して強化されるのだ。それに、米国や南朝鮮がいくら「対話」を呼びかけてもそれが「朝鮮の核放棄」(=朝鮮のみの武装解除)を前提にしているのであれば応じるはずがない。かつて、自国の力が弱いために植民地支配を、3年間の戦争を強いられた歴史を歩んできたからこそ「自国は自らの手で守る」真理を会得したのである。

 今年に入り、朝鮮の弾道ロケット発射実験は急速なスピードで実施されているが、そのすべてが米国をターゲットにしている。朝鮮外務省スポークスマンの一文に注目したい。

 「我々が、今回あえて大陸間弾道ロケットの最大射距離模擬試験発射を行ったのは、最近分別をなくしわが共和国を反対する制裁圧迫騒動に狂い、無駄なラッパを吹く米国に厳重な警告を送るためである。
 我々の成功的な大陸間弾道ロケット2次試験発射を目の当たりにした米国の政策立案者たちは、我が国に手出しする日には米国という侵略国家を無視することはできないだろうということをしっかりと理解したであろう。」
(7/28朝鮮外務省スポークスマン)

②

 さて、朝鮮の発射実験を受けて米国、南朝鮮、日本の対応はどうであったか。
 米国空軍は8月2日にカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地で「ミニットマン3」の試験発射をする予定だという。

※参考記事
 [中央日報]ICBMにはICBMで…米、2日ミニットマン3を発射
  http://japanese.joins.com/article/887/231887.html?servcode=A00§code=A00

 また、南朝鮮は文在寅大統領が29日明け方に「国家安全保障会議」(NSC)を緊急で開き、「高高度防衛ミサイル」(THAAD)を追加で4基配置せよと指示した。「北のミサイル防衛」を名分に朴槿恵前政権が進めたTHAADだが、その機能性や周辺環境に及ぼす影響から見ても、無用の長物と言われて久しい。配備されている慶尚北道星州郡の地元住民はじめ強い反発を受けているにもかかわらず、「前政権との違い」を自称してきた大統領自身がこのような決定を下したのは、結局は対米従属的な姿勢を露呈したことを意味する。

※参考記事
 [통일뉴스]"싸드 4기 추가배치 지시..대미종속적 결정"
  http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=121571

 日本では発射日の午前11時、朝鮮学校を「高校無償化」制度から除外したのは「違法」であるとの判決が大阪地裁で下され、吉報を聞いた同胞たちが歓喜に沸いた。その矢先に発射実験があったため、「水を差すようなタイミングで理解しがたい」「結局同胞たちの事を考えていない」といった声が出たのも事実だ。

 しかし、これまで述べたことを踏まえてよく考えてほしい。「朝鮮が軍事行動に出る背景は何なのか?」(いうまでもなく、帝国主義勢力の軍事挑発行為への対応策である)、そのたびに「『朝鮮のミサイル』を口実に在日朝鮮人に攻撃の矛先を向けるのは誰なのか?」(日本政府当局とメディアの偏向報道)。

※参考記事
 [アリの一言]「朝鮮学校排除」に対する画期的判決と「ミサイル発射」
  http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/fe5d0e4389eb2ca220a062895645f6f6

 8月中旬にはまたも「米・韓合同軍事演習」が行われると言われている。「朝米核ミサイル危機」は完全に去った訳ではない。米国は、朝鮮に対するアレルギー(拒否感)を捨て、自らが置かれた現状を正しく見ることで圧力一辺倒の政策から抜け出さなくてはならない。そうでないと、米国が「正しい選択」をするまで朝鮮の強硬措置は今後も絶え間なく続くであろう。(泰)

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「慰安婦」問題の真の解決とは?〜歴史の逆行の中で

 先日、また一人日本軍「慰安婦」(日本軍性奴隷)被害者がこの世を去った。

 [ハンギョレ新聞]
 日本軍「慰安婦」被害者キム・クンジャさん死去…生存者は37人に
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/27999.html

 [忘れません]写真で見るキム・クンジャさんの“美しい人生”
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/28021.html

 これで、自身が日本軍「慰安婦」被害者であると申告した(南朝鮮内)239人のうち生存者の数は37人となった。 
(日本軍「慰安婦」被害者は、朝鮮民主主義人民共和国、中国、フィリピン、インドネシアなどのアジア諸国にいる。)

①

 【※参考】
 [Fight for Justise 日本軍〔慰安婦〕-忘却への抵抗、未来の責任]
 http://fightforjustice.info/?page_id=3476

 第二次世界大戦が終わって72年、日本軍「慰安婦」被害者たちが犯罪認定と法的責任履行を求め始めて26年。この長い間、様々な形で活動してきたにも関わらず、未だに加害者である日本政府は事実を認めることはもちろんのこと謝罪や法的賠償についても行おうとしていない。
 しかし、日本政府が認めている公文書からは「慰安婦」制度は日本軍が立案し、管理し、統制した、軍の後方施設であることを確認できる。以下、ネット上でも公開されている。 

 [WAMアクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館HP]
 日本軍「慰安婦」関連公文書
 http://wam-peace.org/ianfu-koubunsho/

 また、被害者の方たちの証言は数多く語られており、本、映像などの記録としても数多く存在する。そのような「確たる証拠」を突き付けられているにも関わらず、その事実に関して真摯に向き合おうとしない日本政府の姿勢は、加害者から被害者に振りかざされる暴力以外の何物でもない。

※博物館も建てられている。
 전쟁과여성인권박물관HP(戦争と女性の人権博物館)
 http://www.womenandwarmuseum.net/contents/main/main.asp

 そして、2015年12月28日の日本軍「慰安婦」問題に関わる『韓』日政府間「合意」。

 これは決して、日本が過去の戦争を直視し謝罪と賠償を行ったという話ではない。日本政府は「慰安婦」問題の責任所在を曖昧にし、10億円を南朝鮮政府に渡すことでその後の事業をすべて丸投げにした。また、これにより「韓」日両政府が被害者たちに「これ以上何も言うな」とおさえこむ状況をつくったのである。このように被害者たちの声も聞かずに推し進められた両政府に対して被害者たちが憤りを感じるのは当然であり、「合意」破棄は早急になされるべきはずであった。

 あれから約1年半が過ぎた。未だ『韓』日「合意」は白紙化されていない。

 日本軍「慰安婦」被害者たちへの謝罪も法的賠償もなされておらず、結果、被害者たちは26年間もの間街頭に立ちつづけ今回の「合意」は無効であると宣言し、また現大統領の文大寅(ムン・ジェイン)氏も候補時代から「韓日合意」は無効化されるべきだと主張していた。大統領就任後も、安倍総理との電話会談や、公開インタビュー等を通じて、合意は国民が受け入れられないと表明しているが、日本政府は変わらず韓国政府に合意の履行を強要している状況である。

 【※資料】
 [한겨레신문][사설]아베 총리, 진정성 있게 ‘위안부 문제’ 사과해야
 http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/801947.html

**********

 一方、千葉市による朝鮮学校への補助金不交付については記憶に新しいだろう。

 【※資料】
 [東京新聞]千葉市、朝鮮学校への補助金取りやめ 日韓合意批判で
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042802000114.html

 この千葉市の対応に対し様々な抗議がなされたが、それに対して千葉市は以下のような立場を表明した。 

 「本市の外国人学校地域交流事業補助金は、学校運営に対するものではなく、外国人学校に在籍する児童・生徒が、地域の人々との交流を通じて健やかに成長し、自立していくことが、本市にとっても重要であることから、外国人学校の地域交流の取り組みを促進することを目的として、補助するものです。
 ご指摘のとおり、表現の自由は、憲法上、保障されていることは言うまでもないことですが、本補助対象事業は、「地域交流に資すること」が必要となります。
 平成28年度の補助金対象事業においては、従軍慰安婦に関する日韓合意を否定する内容の掲示などが含まれていたことから、「地域交流に資する」とはいえないと判断したものです。
 従軍慰安婦に関する日韓合意を否定する内容の掲示などが含まれていたことから「地域交流に資する」とはいえないと判断したもの。」
(「市民の声」http://www.city.chiba.jp/shimin/shimin/kohokocho/shiminnokoe/h27/h29-171.htmlから引用)


 表現の自由に言及しながら、極めて政治的な理由で朝鮮学校への補助金も不交付にした。

②

 現在、日本の中で「慰安婦」問題といえば、「韓日合意」-少女像撤去、10億円の拠出などの問題として捉えられ、もはや「慰安婦」問題とは何なのかという根本的な問題を問うことすらしなくなっている状況に私は危機感を覚える。そもそも「慰安婦」問題とは、戦時下で行われた女性たちへの人権侵害、民族・階級差別、重大な戦争犯罪であるにも関わらず、いつしか歴史が切り取られたまま言葉だけが飛び交っているかのようである。
 そのような中で私たちが目指すべきは、それぞれの立場から被害と加害の歴史を直視し真摯に向き合うことで、また次の世代に語り継ぐことで、その後二度と同じようなことはさせない、起こらないよう努力していくことで、よりよい未来を拓いていくことではないだろうか?

 現在、「北朝鮮脅威」を前面に押し出し、国家安保のためと力づくで法案を可決、施行、そして改憲へと駒を進めている安部政権は、過去の戦争における被害者たちへの想像はおろか存在自体も無視する形で軍国主義の道へと歴史を逆行しているかのようだ。
 そのような中、日本軍「慰安婦」被害者たちは高齢化し、真の解決を見ることなく一人、また一人とこの世を去っている。しかし、直接的な被害者がいなくなったからと言ってこの問題に対して何も言えなくなるわけではない。今後もひきつづき「韓日合意」破棄を求め、日本の歴史の忘却に対して抗い続けていくと同時に、日本政府に対して朝鮮人という立場から責任を問うていきたい。(明)

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朝鮮学校「無償化」指定処分取消訴訟-広島地裁判決について

 2017年7月19日、朝鮮学校高校無償化裁判の判決が広島地裁であった。全国で5つの裁判所にて起こされた同種の判決の中では初めての判決。

 結果は、原告(朝鮮学園側)のすべての訴えを却下した。
 国家の差別を司法が追認した差別を助長する判決といわれるが、それ以前に、判決要旨自体が、偏見に満ちた汚く醜いものであった。
 判決全文に関しては、もっとひどく暴力的な文章であることが予想されるので読みたくもないが、追って注視したい。

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(写真は朝鮮新報より)

 判決要旨の主たる部分をまとめると、
 「就学支援金を支給したとしても、授業料に係る債権に充当されないことが懸念され」るために、支給の基準に適合しないとした文部科学大臣の判断は裁量の範囲内であるこというもの。その理由として、「虚偽の申告」や「不当な働きかけ」が行われる疑いがあるという。
 つまり、「朝鮮学校に就学支援金を渡すと、そのお金は保護者に渡らず北朝鮮に渡ったり朝鮮総連の人間が不正に使ったりするので、ストップさせた文部科学大臣の判断は間違っていない」 ということを裁判所が認めた。
 そこには朝鮮民主主義人民共和国や朝鮮総聯による「不当な支配」があるということが言及され、教育基本法16条1項で禁じる「不当な支配」論を使っている。
 「その他の原告らの主張は採用できず、」と、憲法、国際人権法上の学習権、幸福追求権、平等権などについての言及はなく、ひたすら「不当な支配」を強調することに苦心している。

 まず、朝鮮民主主義人民共和国や朝鮮総聯に対する偏見が明らかに見られる。「不当な働きかけ」や「不当な支配」というものを、法の趣旨や目的とも離れて無批判に使っている。そこには、朝鮮や朝鮮総聯に対して、「不法な国家」、「不法な団体」という認識が見える。
 さらに、そもそも「不当な支配」は、戦前の反省から日本の国家による不当な介入を防ぐためのものであり、それを恣意的に解釈した被告(国側)の論理をそのままなぞっている。この論理を認めてしまえば、国家の都合のよいようにいくらでも転用される危険があり、条文の本来の趣旨と全く逆の結果を招くことになる。

 1月の大阪での補助金裁判判決と今回の判決を見る限り、日本の裁判所は、朝鮮人に対する偏見丸出しで、国家の解釈や行動にお墨付きを与えるだけの存在でしかないらしい。憲法、国際人権法上の「人権」の観点など一ミリも見えず、国家の独立した主権も知らず、私学の自由などの教育法上の原則も無視した、100%国家追認の判決。日本の行く末を考えれば、歴史的な判決(もちろん悪い意味で)なのかもしれない。

 7月28日には大阪地方裁判所にて判決が出るが、私たちに求められるものは、理念も信念もない国家権力の奴隷裁判所などに期待することではなく、自分たちの力で自主的な民族教育を発展させ、自分たちの政治闘争で権利を獲得することしかないと改めて思い知らされた事件だった。(貴)

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南北朝鮮、そして米国

 7月4日、朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)は大陸間弾道ロケット(ICBM)「火星14」の試験発射に成功したと報じた。

【조선중앙통신】조선민주주의인민공화국 국방과학원 보도 ――대륙간탄도로케트 ≪화성-14≫형시험발사 성공
http://www.kcna.kp/kcna.user.special.getArticlePage.kcmsf

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 報道によれば、「火星14」は共和国の西北部地帯で発射され、予定された飛行軌道に沿って39分間飛行し朝鮮東海の公海上に設定した目標水域を正確に打撃したとしている。ちなみに、周辺諸国の安全にいかなる否定的な影響も与えなかったそうだ。

 当初、米太平洋軍は「中距離弾道ミサイル」と判断していたが、翌日米国務長官が「大陸間弾道ミサイル(ICBM)」だと認めたようだ。

【日本経済新聞】「「北朝鮮ミサイルはICBM」 米国務長官が非難」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM05H1J_V00C17A7MM0000/

 米「韓」両軍は、早速日本海でミサイル発射訓練を実施した。先日の米韓首脳会談の成果というべきか。着々と軍事同盟が強化されている。

【時事通信】米韓がミサイル発射訓練「北朝鮮指導部攻撃可能」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170705-00000014-jij-kr


【聯合ニュース】文大統領がミサイル射撃訓練指示「声明で対応する状況ではない」
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2017/07/05/0200000000AJP20170705000700882.HTML

 彼は朝鮮半島の自主的で平和的な統一など望んでいないのであろうか。米国との関係強化への力の入れようが凄まじい。民衆による「キャンドル革命」で誕生した政権であることを改めて肝に銘じ、冷静に判断する必要があるのではないか。「キャンドル革命」は民衆による運動であり、それイコール文在寅政権ではないはずだ。民衆の運動と政権とは分けて見るべきところはしっかりと分けて見なければならない(日本にいる身で偉そう言える立場にないとは思うが、日本にいるからこそしっかりと物事を見る目を養わなければならないとも思う)。
 そもそも、文在寅大統領はその就任演説で「韓」米同盟をより強化するとはっきりと言っている。この演説を聞いて喜びよりも残念に思った人もいるのではないだろうか。

【민중의 소리】[전문]19대 태통령 문재인 ‘국민께 드리는 말씀’
http://www.vop.co.kr/A00001157931.html

 基本的なことかもしれないが、「北の核問題解決」という認識を何よりもまず改めなければいけない。この問題に対して、共和国にのみ問題があり一方的に非があるといった認識は、どこまでいっても帝国主義的であり強者の論理でしかない。

 共和国の民族和解協議会は、6.15発表17周年に際して北南関係改善に関する重要な問いかけを行った。

【조선중앙통신】온 민족의 이름으로 남조선당국의 묻는다 ――민족화해협의회의 공개질문장
http://www.kcna.kp/kcna.user.article.retrieveNewsViewInfoList.kcmsf#this

 質問項目の一つ目は「外部勢力との共助を排撃し、わが民族同士の理念を土台にして、北南関係を自主的に解決する意志があるのか」となっているが、これこそが北南関係における根本的な問題であり、一番重要な部分である。

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 そして米国である。『マスコミに載らない海外記事』というサイトで興味深い記事を目にした。

【マスコミに載らない海外記事】「ワシントンが16年間戦争をしているのはなぜか」
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/16-69f8.html

 冒頭から少し引用してみよう。

 「米国は、16年間、中東と北アフリカで、戦争をし続けて、何兆ドルも経費がかさみ、計り知れない戦争犯罪をおかし、何百万人もの戦争難民を送り込んで、ヨーロッパに重荷を負わせ、同時に、ワシントンには、社会保障やメディケアの義務を守る余裕がなく、あらゆる文明国にある国民皆保険の資金がないと主張している」

 ここ数十年の米国の特徴としては、「人道的」目的という名にによる軍事介入をあげることができるだろう。それと関連する形で2000年代に入り新しく主張されるようになった概念として、権利と「予防戦争」がある。これは、国際法の範囲に含まれるかもしれない先制攻撃とは異なる考え方である。

 ノーム・チョムスキーによれば「予防戦争」とは、「想像上あるいはでっち上げの脅威を排除するために軍事力を行使すること」であり、「予防戦争は戦争犯罪の範疇に含まれる」としている。

 さらに、予防戦争の標的となる特徴として次の3つをあげている。

 一、実質的に無防備でなければならない
 二、わざわざ苦労するだけの価値がある重要な相手でなければならない
 三、その相手を究極の悪呼ばわりし、我々の生存を脅かすさし迫った脅威として描く方法がなければならない

 上記3つの条件すべてを満たしていたのがイラクであり、結果引き起こされたのがイラク戦争である。米国は、イラクが「大量破壊兵器」を保持していることが確実だということを持って侵攻を正当化したが、実際には大量破壊兵器など存在しないことが明らかになると、「兵器製造に使用可能と思われる設備の発見によって」自らが正しかったと主張を変えたのである。何とも無茶な話であるが、それで実際に戦争が引き起こされたのである。事実などどうでもよく、米国が行ったことが「正しい」のだと、米国実例を持って証明したのだ。

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 話を共和国に戻そう。上記の3つの条件の内、共和国は下の二つが当てはまっているといえるだろう。言い方を変えれば、共和国が「実質的に無防備」ではないから、米国は予防戦争を仕掛けられないのである。共和国にのみ核の放棄を強要することは、朝鮮半島の平和に近づくどころか、戦争へと近づくということをどれだけの人が真剣に考えているのだろうか。

 最後に、今回の大陸間弾道ロケット試験発射成功に伴いなされた共和国の主張を引用しよう。

 「米帝との長きにわたる対決がついに最終局面に入ったと、われわれの警告を無視して我々の意志を試している米国にはっきりと見せつける時が来た」。

 「米国の対朝鮮敵視政策と核威嚇が根源的に一掃されない限り、われわれはいかなる場合にも核と弾道ロケットを協商のテーブルに置かないし、われわれが選択した核戦力強化の道からたった一寸も退かない」。

【조선중앙통신】반제반미대결전에서 이룩한 주체조선의 위대한 승리 ――대륙간탄도로케트 ≪화성14≫형 시험발사 성공
http://www.kcna.kp/kcna.user.special.getArticlePage.kcmsf

 追い詰められているのは、はたして共和国か、米国か。(匡)

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煽った末に…ジェノサイドの予兆

 「北朝鮮脅威論」が留まることを知らない。これを未だに続けるということは、日本政府としても効力があると思っているのだろう。その煽りぶりに関して順を追ってみていく。

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 まずは「住民避難訓練」だ。

 X国または仮想国(とか言っているがほとんどが「北朝鮮」と言ってしまっている)からミサイルが飛んできた時に備えた「住民避難訓練」だそうだ。まずは、3月17日、秋田県男鹿市にて初めて実施された。(以下参考)

「弾道ミサイル想定、初の避難訓練 秋田・男鹿」(日本経済新聞、3月17日付)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG17H20_X10C17A3CC0000/

 これらは大きく内閣官房が関与している。宮城県などでは「予断を許さない。国から早期の訓練を検討してほしいと要請があった」(河北新報、4月27日付, http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201704/20170427_11030.html
)という。

 そんな矢先、つい1週間前の6月20日、内閣官房副長官補付で、「平成29年度における国民保護に係る国と地方公共団体の共同訓練の実施について」という正式文書が出たので以下に紹介しておく。
http://www.kokuminhogo.go.jp/pdf/290620kisya.pdf

 ちょっと気になったので調べてみたら結構な数の「住民避難訓練」やそれに準じるものが、政府と地方自治体合同で、または県と市が合同でかなりの数行われている。
(以下は6月27日時点、筆者作成)

避難訓練


 その中でも目に看過できないものがあった。
 長崎県雲仙市では7月20日、政府と共に「武力攻撃事態」を想定し、自衛隊まで投入した避難訓練を行うという。(以下参照)

「ミサイル避難訓練、長崎県が来月実施」(読売オンライン、6月20日付)
 http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20170621-OYS1T50009.html

 まさに戦争前夜ともいえるかとも言える状況を煽っている始末である。

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 4月21日からは、滋賀県教育委員会が、朝鮮からのミサイル飛来に備えた注意喚起の文書を、滋賀県内の小中高校生徒と幼稚園児童に持ち帰らせるというものもあったという。(以下参考)

「学校が注意文書 保護者「不安あおる」滋賀」(毎日新聞、4月28日付)
 https://mainichi.jp/articles/20170428/k00/00e/040/209000c

 後に教職員組合から、知事宛に抗議文が提出されたようだが、県教委は「子どもの安全確保を最優先に、迅速に対応するためだ」(総務課)として、文書回収や謝罪の考えはないとしているようだ。

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 次にいこう。4月29日、朝鮮が「弾道ミサイルを発射した」との情報を受け、東京メトリと北陸新幹線で一時運転を見合わせた。(以下参考)

「東京メトロなど一時運転見合わせ 北朝鮮ミサイル受け」(日本経済新聞、4月29日付)
 http://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK60083_Z20C17A4000000/

※この4月29日の「弾道ミサイルの発射」については、朝鮮中央通信等にも正式な情報がない。首相官邸のHPには以下のように報道している。
 http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201704/29_a2.html


 そのまま引用しよう。「発射された弾道ミサイルは、約50キロメートル離れた北朝鮮内陸部に落下したもの」だそうだ。(そもそも朝鮮からしたら日本など眼中にないのだが)、1000km以上離れた東京メトロ(地下鉄)が運転を見合わせる始末である。ちなみにこういった動きは何も東京メトロなど、一部の鉄道によるものではない。4月に全国の主要鉄道が一斉に対応ルールを決めていたという。(以下参考)

「主要鉄道、Jアラート作動で運転見合わせ」(毎日新聞、5月3日付)
 https://mainichi.jp/articles/20170503/k00/00m/040/185000c

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 極めつけはこれだ。

 ミサイルが発射された際の避難方法に対するテレビCMが6月23日から放映された。(以下参考)

「「物陰に身を隠す」北ミサイル避難方法をCMで」(読売オンライン、6月21日付)
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170621-OYT1T50030.html
 動画URL:http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg15555.html

政府広報CM

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 通勤・通学、学校、メディアをあらゆる所で、「北朝鮮脅威論」を展開する日本。その裏側で、森友、加計学園問題をスルーしようとし、「共謀罪」法案の強行採決にいたる。今月になって、安部内閣の支持率がやっと下落したものの、まだ40%前後の支持率があるのだ。この「北朝鮮脅威論」はまだまだ政府にとっては有効なんでしょう。日本市民も、「過剰」だとは思いながらも少なくない人たちが「もしかしたら」と思っているんでしょうね。

 そんな中、石川県知事が、「兵糧攻めにして北朝鮮国民を餓死させねば」というとんでもない発言した。(以下参照)
 
「北朝鮮国民「餓死させねば」 石川知事、ミサイル問題で」(朝日新聞、6月21日付)
 http://www.asahi.com/articles/ASK6Q46Q5K6QPJLB005.html

 この知事自体も、「北朝鮮脅威論」にまんまと、はまっているんでしょうが、共和国人民を餓死させる、などとは、いわゆる「ジェノサイド宣言」にも相応しい。幾度か言われることがあるが、まさに1923年の関東大震災を彷彿される、そんな発言である。

 これに対して、多数の同胞や朝鮮総連の代表が反対、抗議し、そして朝鮮中央通信からも批判があった。(以下参照)

「敵愾心を意図的に煽っている」/総聯本部委員長らによる石川県知事への抗議文(朝鮮新報、6月24日付)
 http://chosonsinbo.com/jp/2017/06/20170624ton-2/

■石川県知事の「北朝鮮国民を餓死」発言批判 朝鮮中央通信

【朝鮮通信=東京】朝鮮民主主義人民共和国の朝鮮中央通信は27日、日本の谷本正憲石川県知事が21日に朝鮮のミサイルに関連して「兵糧攻めで北朝鮮国民を餓死させなければならない」と発言したことについて「朝鮮の自主権と朝鮮人民の生存権を全面拒否する極端な排外主義的妄言だ」と批判した。
 同通信は、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の石川、福井、富山の3県本部が谷本知事に謝罪を求める抗議文を送ったことなど朝鮮総連の抗議活動を紹介した。

 石川県知事は発言を撤回したが、制裁について「実効性のあるものにしながればならない」と強調し、「北朝鮮の国民に影響が及ぶ可能性があるが、内部から体制が崩壊していくような状況をつくることが必要だ」と述べた。

※斜め文字部は以下から引用

「知事「北朝鮮餓死を」発言撤回」(ロイター、6月22日付)
 http://jp.reuters.com/article/idJP2017062201001085

 まったく反省はしていないようである。内政干渉もはなはだしい。

 以下について、引き続き抗議をしていくように呼びかけたい。

<石川県庁 総務部秘書課>
 TEL:076-225-1221 FAX:076-225-1222
 E-MAIL:hisyo2@pref.ishikawa.lg.jp

 ここ最近思うのは、まったく持って在日朝鮮人を取り巻く日本社会の状況が変わっていないということである。自国の軍国化のために、共和国人民や在日朝鮮人弾圧を加速していく、そのような構図は、関東大震災から94年経つ今でもまったく変わりない。この一寸の光も見えない真っ暗な夜の中、私たちは今、果たして何をすべきなのだろうか。(洪)

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