留学同情勢ニュース

留学同が朝鮮半島情勢や在日同胞に関する記事を配信するブログです。

「ある国は好きに撃ち、ある国は実験だけでも制裁…これは一体何?」(4月9日『OhmyNews』より)

 4月9日の<오마이뉴스(OhmyNews)>に、
「누군 쏘고 누군 실험만 해도 제재... 이게 뭡니까-미사일을 둘러싼 국제적으로 공인된 모순-(ある国は好きに撃ち、ある国は実験だけでも制裁…これは一体何?~ミサイルを巡る、国際的に公認された矛盾)」
という記事が掲載された。

<記事原文>
http://www.ohmynews.com/NWS_Web/View/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0002314876

 トランプ大統領率いる米国が、今(昔からずっとだが)朝鮮半島で大国のエゴ丸出しで好き放題をしており、多くの国がそれに追随するか黙認しているが、その矛盾をズバリ突いた良記事である。

 下記に、その日本語訳を掲載する。

(日本語訳は留学同中央で行ったものです。)

******************************

[OhmyNews]ある国は好きに撃ち、ある国は実験だけでも制裁…これは一体何?~ミサイルを巡る、国際的に公認された矛盾(4月9日)

 報道等によると、5日咸鏡南道新浦一帯で弾道ミサイルが発射され、60km飛行したのち東海に落ちた。
 朝からメディアは「北韓(朝鮮)、ミサイル挑発」という緊急速報を出した。

同じことの繰り返し:ミサイル発射→対北制裁→軍事緊張→ミサイル発射…

 国外でもこの事態に関して同じく騒がしい。
 4月7日すぐに国連安全保障理事会が招集され、北韓(朝鮮)の弾道ミサイル発射を糾弾する言論声明が採択された。国連の決議に対する「重大な違反」であり、「必要であれば重大な追加措置を取ること」を警告した、というのが主な内容である。

 ヨーロッパ連合(EU)も6日、北韓(朝鮮)に対する独自的な追加制裁案を発表したが、それは加盟国の北韓(朝鮮)に対する投資禁止と制裁対象拡大を勧告し、北韓(朝鮮)に「大量殺戮兵器、弾道ミサイルプログラムとともに、核プログラムを完全に、検証可能な形で、不可逆的に廃棄」することを促した。

 韓米日軍事関連者が緊急のテレビ会議を通して対策を議論したという報道もある。朝鮮半島周辺で韓米合同軍事訓練が行われている中で北韓(朝鮮)は、これを戦争予行演習だとして反発してきた。軍事緊張は高まり、また、いつミサイルや核実験が行われるのかわからない状況が続いている。

 何年も変わることのない、繰り返しの構図である。いつまでこのような状況を反復しなければならないのか。このような状況にとても心が重くなるとともに、到底理解できないもことがある。ミサイルを巡る二重基準だ。ミサイルを巡り繰り広げられる国際状況を今一度明らかにしてみよう。これが理解できることなのかどうか…

〇米国、シリアにミサイル59発を「実際に」攻撃

①

 世界の二大国(Big2)と呼ばれる米国と中国の首脳が会談した6日、米軍が内戦中であるシリア政府軍の空軍基地にミサイル59発を発射したという。「ニューヨークタイムズ」を初めとした米国のメディアによると、首脳会談直前にトランプ大統領がシリアに対するミサイル攻撃命令を承認したという。

 ミサイルの種類は、トマホーク巡航ミサイルと言われている。その直前に行われたシリアによる化学武器使用に対する対応であるとのことである。シリアメディアの報道によると、米国のこのミサイル攻撃でシリア軍人6人だけではなく、子ども4人を含めた民間人9人が死亡し、7人が負傷したという。ロシアは米軍が発射したミサイル59発中36発は目標物である軍事基地ではない全く別の場所に落ちたという。

 一方ではミサイル発射実験だけでもあらゆる非難を浴び、経済、軍事、政治的制裁を受け、もう一方では実際にミサイルを発射する。それもまったく別の所に発射し、子どもを始めとした民間人が死亡したり負傷したりする事態が起きている。米軍のシリアミサイル発射に対しては国連による決議も無く、トランプ米大統領の独自決定であった。この状況を理解することができるだろうか。

〇米国、去る2月に「メガトン級 SLBM-1万2千km ICBM」発射実験

②

 米国の軍事専門メディアである「ミリタリー・タイムズ(Military Times)」報道によると、米海軍は過る2月16日、原子力潜水艦を利用して射程距離1万2千kmを超えるSLBM(潜水艦発射ミサイル)である「トライデントⅡD5(TridentⅡ)」発射実験を行った。

 米国西部ワシントン州バンゴール海軍基地の原子力潜水艦を利用して太平洋上にある標的を目標に行われたのだが、その威力がメガトン級に達すると明らかにし、「米軍が保有したミサイル体系の持続性を確保するために定期的に行われる評価テストの性格」であったと報じられた。

 射程距離が1万2千kmだと、米国本土から平壌まで達する距離である。メガトン級の威力はやはり普通のミサイルが持つキロトンとは次元自体が違うものである。

 これだけではない。その数日前の2月8日には地上発射ICBM(大陸間弾道ミサイル)であるミニットマンⅢ発射実験も成功裏に行われたと報じられた。今回はカリフォルニアのバンデンバーグ空軍基地で発射され、6千7百km離れた太平洋マーシャル諸島近くの海上に落ちたという。

 ミニットマンⅢは射程距離が1万2千kmに達するが、この大陸間弾道ミサイルは30分あれば米国本土から北韓(朝鮮)の平壌を打撃できると言われている。数日おきに米国西部太平洋海岸の海軍基地でSLBM発射実験、空軍基地でICBM発射実験が行われたのである。

 1万2千kmに達する莫大な射程距離で、メガトンにまで至る莫大な威力を持ったSLBMとICBMを、それも定期的にテスト発射しているということを公開的に明らかにしているのに、世界中のどの国もこれを非難しない。

 どうして、とある国は何十km単位、何t単位のミサイル発射実験ですら駄目なのに、とある国は数万km、メガトン級のミサイル発射実験をしても許されるのだろうか。これを理性的に説明することが出来るだろうか。

〇英国のSLBM発射実験失敗とフランスのSLBM

 米国に次いで北韓(朝鮮)のミサイル発射に最も大きく反発する様子を見せるのがEU(ヨーロッパ連合)である。独自的対北制裁案を出し、即座にミサイル開発中止を要求している。しかし、果たしてそんなことを言う資格が彼らにあるのだろうか。

③


 今年1月、「テレグラフ」、「サンデータイムズ」等の英国メディアは、英国海軍原子力潜水艦が新型SLBMであるトライデントⅡD5(TridentⅡ D5)をテスト発射したが、失敗したと報じた。これらの報道によると、英国海軍が昨年6月に米国フロリダ沖で射程距離1万2千kmに達する新型弾道ミサイル発射実験をしたのだが、目標とは違う方向に飛び、落ちたという。

 テリーザ・メイ首相がこのような新型SLBM発射失敗の事実を知りながらも隠したまま議会にこの新型トライデントミサイル8機と核弾頭40個を搭載するヴァンガード級原子力潜水艦4隻を建造するための国防予算310億ポンド(約7兆ウォン)を要求したという。

 つまり、英国は今でもICBMを保有しており、射程距離1万km以上の大陸間弾道弾の開発を続けており、これを増やそうとしているのだ。英国は昨年EU脱退を決めたが、いまだ加盟国である。

 EUの核心国家として名高いフランスはどうだろうか。北韓(朝鮮)のミサイル発射にヨーロッパで最も早く、最も強硬に制裁措置を主張するのはフランスである。しかし、フランスもまた、米国のオハイオ級や、英国のヴァンガード級に相当する原子力潜水艦を保有しており、ここから発射出来る射程距離数千kmを超えるSLBMを保有しているというのは周知の事実である。

 今も継続して新型SLBMを開発しており、これと関連した発射実験動画も容易に見つけることが出来る。朝鮮のミサイル発射実験に口を出し、制裁を主張するEUのフランスと英国が、自国はICBMやSLBMを既に保有したり、新型兵器を開発したりしているということは明らかな矛盾である。果たしてこれらを説明することが可能だろうか。

〇昨年12月インドがICBM発射実験

 昨年12月、インドのメディアはインドが射程距離5千kmに至る大陸間弾道ミサイルであるアグニ-5(Agni-5)の発射に成功したと報道した。この程度の射程距離であればインドから中国のほとんどの地域が射程距離に入る。
また、米国のボイス・オブ・アメリカ(VOA)放送によると、インドは今年1月2日にも射程距離4千kmのアグニ-4ミサイルをインド南部の島から発射し、成功したという。重さが17tにも達し、核弾頭装着が可能な弾道ミサイルであると明らかにした。

④

 インドのアグニ-4、アグニ-5ミサイル発射実験成功によって事実上中国全域がインドの弾道ミサイル射程圏に入ったのである。中国は反発したが、インドは中国という特定国家に狙いを定めたのではなく、国際法違反ではないとした。

 米国をはじめとした国際社会では、インドがこんなに長距離弾道ミサイル発射実験をしていることに対して何の制裁も下さない。あれだけ頻繁に開催される安保理会議を一一度も開かず、たびたび出される議長声明すらもない。これが話になるだろうか。なぜインドは今でも弾道ミサイル発射実験を通してずっとミサイル重量と射程距離を伸ばしているのに何の制裁も受けないのか。

〇中国 多連発ICBM試験発射及び改良中

 トランプ大統領は習近平中国主席との首脳会談を目前にし、「中国が朝鮮を止めなければ米国が直接手を下す」と中国を圧迫したという。朝鮮のミサイル発射実験に相対的に温和な態度をとる中国を暗に非難している。しかし、この主張もやはり矛盾の塊である。

 米国の保守言論サイトであるワシントン・フリービーコン(Washington Free Beacon)の報道によると、中国軍は今年1月に独立した目標を打撃出来る10個のミサイルを搭載できる(MIRV)長距離ミサイルである東風-5Cを陝西省から西北部砂漠に向けて発射する実験に成功した。

 数日後中国当局はこの報道に対して事実であると認め、「中国内でミサイル発射実験をしたのは正常なことであり、特定の国家を狙っているわけではない」と、何の問題もないと明らかにした。この実験を通して核ミサイル保有国である中国が継続的に核ミサイルの保有量を増やし、性能改良に努めていることを自ら認めたのである。

 中国は以前にも公開的な軍事パレードにおいて改良前の東風-5Bミサイルを公開したことがある。核弾頭搭載が可能であり、しかも10個も同時に、異なる目標物に命中させることの出来る能力を備えた大陸間弾道ミサイルを開発、保有している中国が、朝鮮のミサイル発射実験に対して何か言う資格があるのか。到底理解できない。これが話になるだろうか。


韓国も弾道ミサイル保有、800km新型ミサイル発射成功

⑤


 韓国はどうだろうか。驚いたことに北韓(朝鮮)のミサイル発射実験に憤慨する国民の大部分は韓国にはミサイルがないと思っている。ミサイル開発もせず、ミサイル発射実験もしていないと思っているのだ。

 果たしてそうだろうか。現代戦の核心武器の一つであるミサイルを保有していない軍隊を見つけることは難しいだろう。これを開発しない国はほとんどないはずだ。去る6日に韓国軍が射程距離800kmの弾道ミサイル発射実験に成功した事実を時遅く公開したことからも、それを知ることが出来る。

 どこで、いつ実験したのかは明かさなかったが、明らかなのは韓国軍も北韓(朝鮮)全域を打撃できる弾道ミサイルを開発しており、ミサイル発射実験を非公開ではあるが行っていることが事実と認めたことだ。

 もちろん、射程距離800kmは朝鮮が開発、もしくは保有しているミサイルの射程距離に比べると短い。隣国である中国やロシアが保有した数千、数万kmの射程距離ミサイルとは比べ物にならない。どちらにせよ韓国も弾道ミサイルを保有しており、今も性能改良のため、発射実験を非公開で行っているのである。

ミサイルを巡る国際的に公認された矛盾と沈黙

 各国がミサイルを保有しようがしまいが、どのようなミサイルを開発するのかを規制する国際協約はない。韓国がミサイルの威力や射程距離を制限しているのは、国連の国際協約ではなく、米国とのミサイル協定によるものだ。

 現在大陸間弾道ミサイルを保有している米国、中国、フランス、英国、インド等がこのままミサイル発射実験をしながら射程距離を伸ばし、弾頭重量を増やし、正確性を高める性能改良実験をすることが国際法違反でない理由がまさにここにある。

 朝鮮のミサイル発射実験に不安を抱き、これに反対する韓国国民の心情は納得のいくものである。しかし、米国が、中国が、フランスが先頭に立ってで北韓(朝鮮)のミサイル発射実験を非難し、対北制裁を下すのはどう考えてもおかしい。

 今も核ミサイルを始め、大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射ミサイル(SLBM)を保有したり開発中であったりするこの国々がもっと多くの、もっと大きな爆発力を備えた、もっと正確に飛んでいくミサイルを開発するためにミサイル発射実験をしながら朝鮮のミサイル発射実験を非難することが話になるのか。

 米国とのミサイル制限協定のために制約はあるが、弾道ミサイルを保有している状態で射程距離を伸ばし、正確性を高めるためのミサイル発射実験を行っている韓国も他の大国とさほど変わりはないように見える。

 ミサイルを保有しない国がどこにあるというのか。ミサイル開発や保有がどの国際法に違反するのか。なぜ力のある大国はより多く、より良いものを持つことが出来、力のない国は実験すら出来ないのか。とある国は実際にミサイルを発射し、とある国は絶対にダメだとされ制裁を受けなければならない理由を合理的に説明できるだろうか。

 ミサイルを巡るこの国際的に公認された(?)矛盾に対する国際的な沈黙はもうやめなければならない。特に朝鮮半島において繰り広げられている、ミサイル発射を巡る、軍事的な緊張の高まりと対北制裁に代弁される無意味な繰り返しは終わりにしなければならない。対話以外に解決策はないと思われる。

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朝鮮とマレーシアが共同声明を発表(3月30日)

 朝鮮中央通信によると、朝鮮とマレーシアの両代表団は3月30日、マレーシアの首都・クアラルンプールで起きた事件と関連し、共同声明を発表しました。

 声明文の全文とその日本語訳は、以下の通りです。

****************************

 조선민주주의인민공화국과 말레이시아대표단은 30일 다음과 같은 공동성명을 발표하였다.

1. 최근 조선민주주의인민공화국과 말레이시아대표단은 2017년 2월 13일 꾸알라룸뿌르에서 발생한 조선민주주의인민공화국 공민의 사망으로 하여 산생된 문제의 해결을 위한 회담을 가지였다.

2. 두 나라는 1973년에 수립되여 발전하여온 쌍무관계의 위력에 기초하여 이 문제들을 해결할 의지를 재확언하였다.

3. 두 나라는 외교관계에 관한 윈협약과 그 조항들의 철저한 리행이 가지는 중요성에 대하여 인정하였다.

4. 조선민주주의인민공화국이 사망자의 가족으로부터 시신과 관련한 모든 문건들을 제출하였으므로 말레이시아는 시신을 조선민주주의인민공화국에 있는 사망자의 가족에게 돌려보내는데 동의하였다.

5. 쌍방은 두 나라 공민들에 대한 출국금지조치를 해제하며 자국령내에서 그들의 안전을 담보하기로 합의하였다. 이에 따라 평양에 있는 9명의 말레이시아인들이 말레이시아로 돌아갈수 있게 되였으며 꾸알라룸뿌르에 있는 조선민주주의인민공화국 공민들이 말레이시아에서 출국할수 있게 되였다.

6. 쌍방은 쌍무관계의 중요성을 재확언하였다. 이와 관련하여 두 나라는 무사증제를 재도입하는 문제를 긍정적으로 토의하기로 하였으며 쌍무관계를 보다 높은 단계에로 발전시키기 위하여 노력하기로 합의하였다.


****************************

 朝鮮民主主義人民共和国とマレーシア代表団は30日、以下のような共同声明を発表した。

 1. 最近、朝鮮民主主義人民共和国とマレーシアの両代表団は、2017年2月13日にクアラルンプールで発生した朝鮮民主主義人民共和国公民の死亡によって生じた問題の解決のための会談を行った。

2. 両国は、1973年に樹立されて発展してきた双務関係に基づいて、これらの問題を解決する意志を再確言した。

3. 両国は、外交関係に関するウィーン条約とその諸条項の徹底した履行が持つ重要性について認めた。

4. 朝鮮民主主義人民共和国が死亡者の家族から得た遺体に関連するすべての文書を提出したことから、マレーシアは遺体を朝鮮民主主義人民共和国にいる死亡者の家族に送還することに同意した。

5. 双方は、両国公民に対する出国禁止措置を解除し、自国領内で彼らの安全を保証することで合意した。

これによって、平壌に滞在中の9人のマレーシア人がマレーシアへ帰国できるようになり、クアラルンプールに滞在中の朝鮮民主主義人民共和国の公民らがマレーシアから出国できるようになった。

6. 双方は、双務関係の重要性を再確言した。これに関連して両国は、ビザなし渡航の再導入について肯定的に討議することにし、双務関係をより高い段階へ発展させるために努力することで合意した。

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【講演会のご案内】「日本の朝鮮に対する経済制裁を考察する講演会及び訪朝報告会」(3/26@東京)

 日本の朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)に対する独自経済制裁が始まって10年以上が過ぎました。この間、日本の経済制裁は、どのような意味を成してきたのでしょうか。
 「日朝友好を願う大学生・大学教員の会」では、10年という節目である今年、日朝関係を発展させ友好関係を築いていくために、経済制裁について改めて考えなおすことが不可欠だと思い、「日本の朝鮮に対する経済制裁を考察する講演会及び訪朝報告会」を企画することにしました。

 また、私たちはこの10年間、草の根的な日朝友好のための活動として、小規模ではありますが朝鮮ツアー(訪朝団)を企画してきました。これまで多くの方が日本では知る・見ることができない朝鮮の歴史にふれ、多くの朝鮮の人たちと交流し、実際の朝鮮の姿を知りました。
 私たちが見た「朝鮮」をより多くの方々と共有し、これからも草の根的な日朝交流を推進していくために、講演会とともに訪朝報告会を行います

 みなさま、ぜひお越しください。

******************

「日本の朝鮮に対する経済制裁
           を考察する講演会
               及び訪朝報告会」

******************



●日時:2017年3月26日(日)13時半受付、14時開始(17時終了予定)

●場所:谷中区民館 多目的ホール
     ※住所:東京都台東区谷中5丁目6-5
     ※アクセス:東京メトロ千代田線千駄木駅から徒歩6分
            JR日暮里駅から徒歩10分

●内容

①講演会
・テーマ:「経済制裁10年史~在日朝鮮人の視点から~」
・講師:李春熙氏(弁護士、第二東京弁護士会人権擁護委員会副委員長、在日本朝鮮人人権協会常任理事)

②訪朝報告会
・パネラー:山本かほり氏(愛知県立大学教員)
       三浦綾希子氏(中京大学教員)
       他、訪朝ツアーに参加した大学生も発言します

③各種アピール

●資料代:500円

※集会後、懇親会を予定しております。


◇主催:日朝友好を願う大学生・大学教員の会

◇お問合せ:03-6272-6607(事務局)
        houtyoudan@gmail.com

制裁講演会及び訪朝報告会チラシ(小)

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【ご案内】「『日韓合意』の破棄を求める12.28在日同胞学生行進」(12/28@東京・新宿)

 昨年の12月28日に、日本軍性奴隷(「慰安婦」)被害者の声を踏みにじり、法的賠償ではないわずかな金銭で、日本軍「慰安婦」問題を「最終的かつ不可逆的に解決させること」を政府間で勝手に取り決めた、いわゆる「日韓合意」が発表され、まもなく1年となります。

 「日韓合意」は当然のことながら、到底認めることも、許すこともできない暴挙です。

 同時に、朴槿恵政権はそれ以外にも、教科書の国定化に見られる歴史教育の軍事独裁時代への回帰、開城工業団地の閉鎖や米韓合同軍事演習の強行、THAAD配備、そして「日韓軍事協定」の締結など、朝鮮半島の平和的統一、東アジアの平和と安定に完全に逆行するあらゆることを行い、情勢を極度に悪化させました。

 このようなに民衆の声を無視し、歴史の発展の時計を逆に戻してきた朴槿恵政権は今、民衆の大きな怒りとともに退陣に追い込まれようとしています。

 留学同ではこの度、「日韓合意」の破棄を求めるために、大きな怒り込めて「『日韓合意』の破棄を求める12.28在日同胞学生行進」を行うことにしました。

 青年学生に限らず、多くの方々に是非ご参加をお待ちしております。

******************************

「『日韓合意』の破棄を求める12.28在日同胞学生行進」

●日時:2016年12月28日(水) 午前11時30分集合

●場所:新宿・柏木公園
     (※新宿駅西口より徒歩5分)

●主催:在日本朝鮮留学生同盟 東京地方本部
     在日本朝鮮留学生同盟 西東京本部

1228行動(小)



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米国だけが深刻なのか?ヘイトスピーチ、ヘイトクライムの今

 前回の記事でも触れられたが、11月8日、アメリカで大統領選挙が行われた。メディアをはじめとした多くの人々の当初の予想を裏切りドナルド・トランプ候補が大統領選を制した。

トランプ

 これについて、日本の「報道」や「知識人」から懸念の声が上がっている。
 それもそのはず。トランプ氏は選挙活動期間にも様々な暴言を繰り返していた。

 出馬表明会見の時点で
 「メキシコ人は麻薬や犯罪を持ち込む」
 「メキシコ人は強姦犯」
 「メキシコとの国境に壁を作る」

といったとんでもない暴言を吐いている。

 また、
 「すべてのイスラム教徒のアメリカ入国を拒否すべきだ」
 「イスラム教徒のデータベース登録を必ず実施する」

といった発言も行った。

 それだけではなく女性蔑視と取れる発言が暴露され、同じく共和党の女性候補に対しても
 「あの顔を見ろ。誰があんなものに投票するのか」
と言い放ち、民主党候補のヒラリー・クリントン氏に対しTwitterで
 「ヒラリー・クリントンが夫も満足させられていないならなぜアメリカを満足させられるのか」
と投稿。

 さらにトランプ氏が副大統領候補にあげているマイク・ペンス氏はLGBT(性的マイノリティ)差別政策に賛成を表明している。

 このようにマイノリティ蔑視発言、ヘイトスピーチを垂れ流していたトランプ氏の当選に後押しされてか、大統領選挙翌日からアメリカ各地でマイノリティに対するヘイトスピーチ、ヘイトクライムが横行する深刻な状況になっている。
 被害にあっているのは主にイスラム教徒、移民、黒人、民族的少数派、LGBTなどであるようだ。

※参考記事
 [BUZZAP]トランプ勝利からたったの1日、米国内ではマイノリティへのヘイトクライムが吹き荒れる事態に
  http://buzzap.jp/news/20161111-trump-supporters-hate-crime/

 ヘイトスピーチは「差別扇動」とも訳される。トランプ氏の選挙期間中またはそれより以前の発言がマイノリティに対する差別、犯罪を扇動しているのは明らかである。こういった事態に日本の「報道」や「知識人」は次々と懸念を表明しているのである。

 しかし、今回のアメリカに対する日本のこのような「懸念」が滑稽に見えて仕方ない。いや、怒りすら感じる。

 日本でもずいぶん前から全く同じではないか?「政治家」や「報道」、「知識人」によるヘイトスピーチや差別が新たなヘイトスピーチ、差別を生んでいる。とりわけ在日朝鮮人に対する敵視、差別政策は深刻な状況だ。それらを完全に無視し、アメリカばかりに批判の目を向けるのは全く納得のいくものではない。

 今年の東京都知事選でもトランプ氏の選挙期間と同じようにヘイトスピーチが垂れ流された。
 元「在特会」会長の桜井誠である。
 桜井は「政治活動の自由を保障」する憲法、「候補への暴行や演説の妨害など選挙の自由の侵害を禁じ、4年以下の懲役・禁錮か100万円以下の罰金を科す」公職選挙法を念頭に「選挙期間中は無敵だ」と宣言し「選挙演説」と称し差別的言説を繰り返した。また、京都朝鮮第一初級学校襲撃事件や徳島県教組襲撃事件の主犯として実刑判決を受けた西村斉なども「応援演説」として駆けつけ、有罪が確定し実刑を受けたにも関わらず反省の色を示さないばかりか、当時の事件を引き合いに出しおちょくる言葉を吐いていた。彼らがヘイトスピーチを垂れ流すために都知事選に臨んだということは言うまでもない。

※参考記事
 [毎日新聞] 選挙中は野放し 政治活動との線引き課題
  http://mainichi.jp/articles/20160904/k00/00m/040/081000c

在特会

 しかし桜井は約11万4千票という決して少なくない票を獲得した。

 政府が在日朝鮮人に対する差別的政策を撤回し、このようなヘイトスピーチの対策に乗り出さなければこの11万4千票という数字はどんどん大きくなり更なるヘイトスピーチ、ヘイトクライムを生み出す事態になりかねない(いや、何度も言うようにすでにその方向に日本の社会全体が向かっていってしまっている)。

 このような状況に対し次のようなニュースも。

 11月2日、徳島県教組襲撃事件で最高裁は在特会の上告を退け、会員らの行動は「人種差別的思想の表れで強い非難に値する」「リンチ行為としか言いようがない」と指摘、日本も加入する人種差別撤廃条約上の「人種差別」にあたるとして、賠償額を一審・徳島地裁が命じた約230万円から436万円に増額した二審・高松高裁判決が確定した。

※参考記事
 [朝日新聞] 在特会の県教組抗議は「人種差別の現れ」 高松高裁判決
  http://www.asahi.com/articles/ASJ4P6QCWJ4PPLXB00V.html

 [朝日新聞] 徳島県教組で罵声、在特会への賠償命令が確定
  http://www.asahi.com/articles/ASJC24T0YJC2UTIL02L.html

 また、ネット上のヘイトスピーチについてのニュースも入ってきている。YouTubeとTwitter上の差別的書き込みが個人の申し立てにより削除された。

※参考記事
 [神奈川新聞] ユーチューブも差別動画削除
  https://news.nifty.com/article/domestic/society/12152-212049/

 そもそもヘイトスピーチとは何か?

 人種差別、民族差別撤廃に取り組む師岡康子弁護士は著書『ヘイト・スピーチとは何か』の中でヘイトスピーチ、ヘイトクライムを「人種、民族、性などのマイノリティに対する差別に基づく攻撃」とした上で、マイノリティとは
①一国においてその他の住民より数的に劣勢な集団で、
②被支配的な立場にあり、
③国民の残りの人たちと異なった民族的、宗教的または言語的特徴を有し、
④自己の文化、伝統、宗教または言語を保持することに対して、連帯意識を黙示的であるにせよ示しているもの
としている。
 特に②から「沖縄の米軍に対するヘイトスピーチ」、「日本人に対するヘイトスピーチ」と言った頓珍漢な言説は意味をなさない。

 ここまで見てきたように、日本内での差別的政策、ヘイトスピーチ、ヘイトクライムを棚に上げアメリカを批判するおかしな状況は、差別を差別と考える感覚の無さが大きく関わっているのではないだろうか。我々は日本内の差別状況、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムの被害・加害状況を訴え続ける必要がある。

 奇しくもトランプ氏の当選により、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムとそれに対抗する声が同時に高まってきている。「日本はアメリカとは違う」という声に敏感に反応し闘っていこう。(翔)

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朝米非公式接触と米国大統領選

 朝鮮と米国が10月21~22日、マレーシアのクアラルンプールで非公式対話をしたと報じられた。報道によれば、朝鮮側は外務省の韓成烈外務次官と国連代表部の張日勲大使が、米国からはロバート・ガルーチ元朝鮮核問題担当大使、ジョセフ・デトラニ元国家情報局長(DNI)傘下不拡散センター所長が出席し、朝鮮の核・ミサイル問題や平和協定の締結、米国の次期政権の対朝鮮政策などについて話し合われたという。
 会談終了後、張大使は「懸案を全て話した」と述べ、米国側も「一部で進展があったように思う」と話した。

朝米


 ※参考記事
 [中央日報]朝米がマレーシアで非公式対話
  http://japanese.joins.com/article/921/221921.html

 [日本経済新聞]北朝鮮次官ら元米当局者と会合終了 「懸案話した」
  http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM22H5A_S6A021C1000000/

 [ハンギョレ新聞]朝米、米大統領選挙後に備えて「非公式の探索的対話」
  http://japan.hani.co.kr/arti/politics/25469.html

 にもかかわらず、南朝鮮(大韓民国)の外交通商部は「民間レベルのトラック2対話であり、米国政府とは関係がないと聞いている」と接触の意義について過小評価した。
 その南朝鮮当局がしてきた事と言えば、「強固な韓米同盟」や時代錯誤的な「北崩壊論」を叫びながら、THAAD(高高度防衛ミサイル)配備、開城工業団地の閉鎖、「脱北」の呼びかけなど、南北関係を対決と反目の時代へと逆戻りさせてきた。米国のパートナー、いや、忠実な手先にまで失墜した朴槿恵政権。「同盟関係はゆるぎない」としきりに言いつつも、米国が対話姿勢を見せたことで主人(米国)に見放されたのではないか、と内心では相当焦っているのだろう。

 ※参考記事
 [NEWSIS]제재·압박 속 北美 접촉, 우리 정부 소외 우려 해소책은(朝鮮語記事)
  http://www.newsis.com/ar_detail/view.html?ar_id=NISX20161023_0014468865&cID=10304&pID=10300

 「民間レベル」とはいうものの、今回の接触に参加したロバート・ガルーチ氏は「朝米基本合意文」(1994年)を締結した際の米国側首席代表であり、ジョセフ・デトラニ氏は「9.19共同声明」(2005年)が採択された時の朝鮮核問題担当大使を務め、両者ともかつての朝米交渉において主動的役割を果たした人物たちである。この事実だけをとっても、今回の非公式接触の意義は大きいのではないか。
 まずは水面下での交渉を行い、オバマ政権もしくは次期大統領が朝鮮との本格的な対話を見据えていると考えても不思議なことではないだろう。

 当初は「朝鮮の指導者と会う用意がある」と発言したオバマ大統領であったが、実際は「戦略的忍耐」の名の下、朝鮮に対する圧迫と制裁を強化し早期崩壊を待つ政策をとってきた。
 振り返れば、オバマ政権期に、朝鮮は度重なる軍事演習や制裁から自国の尊厳と自主権を守るための核武力と経済建設の「並進路線」を打ち出し、今年に入って「両弾一星」(原爆と水爆、人工衛星)を保有したことで、いかなる帝国主義勢力も太刀打ちできないほどの政治・軍事強国へと変貌していった。それどころか、強固な自立的民族経済に基づき目まぐるしいスピードで経済発展を成し遂げている。結果的に「戦略的忍耐」政策は朝鮮の核抑止力強化を進めさせ、朝鮮と米国の力の構図が完全に変えてしまったのである。このような事実からして、やはり朝鮮には武力による威嚇でなく対話を通じた解決方法しかないと悟ったのかもしれない。

 さて、11月8日の米大統領選挙は当初の予想を覆し、共和党のドナルド・トランプ候補が制し第45代大統領に就任することとなった。トランプ次期政権がどのような対朝鮮政策を打ち出すのか、早くも気になるところである。今までのインタビューや遊説の過程で、「金正恩委員長と対話する用意がある。彼と対話することに、何の問題もない」「北と絶対対話しないとするのは、愚かなこと」と、対話にも言及している点からすれば、対北政策においても対話へと転換する可能性も考えられる(反面、逆のことも発言しており、期待は禁物なのは言うまでもない)。

 ※参考記事
 [조선의 오늘]《트럼프충격》으로 보는 《한국》의 정체성
  http://www.dprktoday.com/index.php?type=2&no=11611

 だが、米国大統領が誰であろうと朝鮮が米国に平和協定を結び朝鮮半島の平和と安定を目指す方向性に変わりはない。トランプ大統領が非公式接触の結果を基に、賢明な対朝鮮政策を立案し朝鮮半島の平和と安定のために働きかけることを望む。(泰)

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南朝鮮政治を動かすクェムル(怪物)の正体

 以前から南朝鮮(大韓民国)では、朴槿恵(パク・クネ)大統領の不正に関する疑惑が持ち上がり、様々なメディアが報道していた。

※参考
 [民族時報]【論説】朴政権の政経癒着-権力型不正が表面化
  http://www.korea-htr.org/jp/1271_1280/1279jp_08_lonseol.html

 そして、10月24日(月)、その不正の重要人物として挙がっていた崔順実(チェ・スンシル)氏なる人物に、朴槿恵大統領の演説文などや国政に関わる機密文書が事前に流出されていたという報道がスクープされたのである。

写真①

 それを受けて10月25日(火)、朴槿恵大統領自ら国民に対し
 「私としてはよりきめ細かな対応を目指し、純粋な気持ちでしたことだが、その理由にかかわらず、国民の皆さんにご心配をおかけし、心痛を与えたことを申し訳なく思っている。国民の皆様に深くおわび申し上げる」
 といった、機密文書などを事前に流出していた事実を認め、謝罪を表明した。疑惑が事実となった今、南朝鮮社会は大きく揺れている。

写真②

※参考
 [ハフィントンポスト]韓国のラスプーチン」朴槿恵大統領を陰で操る謎の女性・崔順実氏とは?
  http://www.huffingtonpost.jp/2016/10/25/who-is-choi-sun-shil_n_12644096.html


 この一大スキャンダルは、崔順実氏に朴大統領の重要な文書が事前に漏洩、添削されていたことだけでなく、その裏で巨額の金が動き、公務員の人事を操る権力までも与えたことに関する疑惑にも大きな説得力を持たせる形となった。

 朴大統領就任後、創造経済、開城(ケソン)工業団地閉鎖、国定教科書制定などプロセスを経て、立案、宣言、推し進められてきた政策たちは、誰による誰のための政策だったのかを私たちの目の前に見せてくれているだろう。
 また日本でも、昨年12月の日本軍「慰安婦」問題に関する日韓「合意」や韓米日3角同盟を強化するための具体的な処置としての「THAAD(高高度防衛ミサイル)配備」と「韓日軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)の締結を揺るがす可能性があるとして、この事態を憂慮している。

※参考
 [留学同情勢ニュース]THAADミサイルの在韓米軍配備について
  http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-date-201608.html

 [留学同情勢ニュース]日本軍性奴隷制に関する屈辱的「韓日合意」について
  http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-date-201602.html

 政界と経済界の癒着、それを上手く隠して民衆の批判をそらすメディア。
 今後、この責任を誰がどのように負うのかに注目が集まっている。
 
 崔順実氏には、職権乱用権利行使妨害(共犯)、詐欺未遂の容疑での逮捕状が裁判所に請求された。以後、崔氏の逮捕の可否は3日午後3時ごろに始まる裁判所の令状審査後、夜遅くに決定する見通しだそうだ。

※参考
 [聯合ニュース]朴大統領親友の逮捕状請求 職権乱用などの容疑=韓国検察
  http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2016/11/02/0800000000AJP20161102003500882.HTML

 一方、朴槿恵大統領は、ここに来て新たな首相と副首相、国民安全処長官の人事案を電撃的に発表した。

※参考
 [ハフィントンポスト]追い詰められた韓国・朴槿恵大統領、電撃的に首相交代を発表 「奇襲内閣改造」に野党反発
  http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/01/park-geun-hye-change-pm_n_12763642.html?ncid=engmodushpmg00000004

 これは、国会の半数以上を占める野党の反発だけでなく、より一層民衆の反感を買うだろう。朴政権に対する民衆の怒りと不満が限界を越えて噴き出している現在、もはやかのじょに用意されているのは大統領の椅子ではないはずだ。

 朴大統領にどのような制裁が下されるのか、そしてこれからの南朝鮮社会がどのように立ち上がっていくのかが、今後の朝鮮半島問題における大きなカギとなるだろう。

 朴大統領退陣の日はそんなに遠くはないかもしれない。しかし、それだけでは政府樹立からずっと居座り続けるクェムル(怪物)を倒すことはできないであろう。
 この機に、この事態に関わった人々に対するしっかりとした清算がなされなければならないと共に、民衆の意に沿った形での制度的改革が求められるだろう。

 そして、もう一度南朝鮮社会で強行されてきた政策の見直し、外交における立場の再考をしていかなければならない。

 ピンチはチャンスと言うが、クェムル(怪物)を倒すチャンスはまさに今かもしれない。(明)

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「JUST KOREA-朝鮮半島の山々は連なる」を観て思う

 朝鮮半島の山脈を縦走したニュージーランド人の写真家、ロジャー・シェパード氏の写真展、「JUST KOREA ― 朝鮮半島の山々は連なる」を見た。

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 朝鮮半島を南北に貫く山脈「白頭大幹(ペクトゥデガン)」の風景を、平和や統一への願いを込めて紹介する写真展で、京都の大谷大学韓国・朝鮮文化ゼミの主催のもと行われた。(現在も、東本願寺隣の、しんらん交流館にて実施中。10月31日まで。)

 「白頭大幹」とは、白頭山から始まり金剛山、雪岳山、太白山、智異山へ至る約1700mの山脈のことをいう。

 北から南まで、朝鮮半島を貫く一つの山脈としての白頭大幹の写真はどれも美しかった。しかし同時に、朝鮮半島の「分断」について考えさせられる。

 「日本に住む私たちは、朝鮮半島の分断についてどれほど知っているでしょうか。」

 「分断の悲劇とは、分断されている悲劇だけでなく、その悲しみに向き合わせない悲劇の構造のことです。」

 主催者の一人である、鄭祐宗氏のコメント。

 美しくのどかな白頭大幹の風景とは対照的に、朝鮮半島には現在も平和は訪れていない。当事者である朝鮮民族は分断以来、自由に南北を行き来できない状態にある。それは、在日朝鮮人においても同様である。一つに連なった白頭大幹にも境界線が引かれている。

 金剛山の写真を見ながら、南北関係が良好な時期には、毎日、何百・何千人という人が、南から金剛山観光に訪れたという話を思い出した。今は2008年の李明博政権成立後、保守政権による対北圧迫政策のもと、中止されたままである。韓国政府による在日朝鮮人に対する圧力・脅迫もますます強まっている(前々回記事「『大韓民国』旅券の発給に関して①参照http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-entry-55.html)。

 分断の原因・責任とは?

 美しい山々を見ながら、感動すると同時に、その山の中で闘った朝鮮人たちの姿を想像する。日本による侵略・植民地支配に対して、朝鮮戦争期における祖国解放戦争を闘った朝鮮人たちの姿を。

 朝鮮の山々には日帝・米帝によって踏みにじられた歴史があり、現在でも、南には米軍が居座り、親米傀儡政権、日本と共に、共和国に向けて軍事的・経済的圧迫を強化し続ける。

 なぜ祖国が分断しているのか。なぜ一つに連なった白頭大幹に境界線が引かれているのか。祖国分断を当たり前の事実として受け入れ、分断を固定化させた思考をしてしまってはいないか。

 自分たちの平和・自由・尊厳の問題であるにもかかわらず、祖国分断に向き合きあわせない悲劇の構造に抗うためにも、まずは認識から始めなければならない。

 外勢により分断を強いられた歴史を克服し、祖国の統一を目指すべきであると改めて感じた写真展だった。

 鄭祐宗氏のエッセイも素晴らしく、是非一度ご覧いただきたい。(貴)


【関連記事】

「One Korea Photography」
http://www.onekoreaphotography.com/

[京都新聞]「朝鮮半島貫く山脈、自然美と平和想い写す 京都で展示会」
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20161018000049

[朝鮮新報]ロジャー・シェパード「JUST KOREA ― 朝鮮の山々は連なる」を観て/朴敦史
http://chosonsinbo.com/jp/2016/10/1019ib-2/

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朝鮮大学校認可問題を巡る動きについて

 先日15日、東京で朝鮮学校「無償化」問題に関する学習会が行われた。200人近くの方々が参加し、真剣に学ぼうという熱気に包まれていた。私自身参加しながら、最後まであきらめずに闘うことの大事さと、知識・論理をしっかり持って対抗する必要性を改めて感じた。

 「3.29通知」以降(※)、予想通り(悪い意味で)各地に影響が出始め、朝鮮学校を取り巻く状況はますます厳しくなっている。そんな中、東京都知事に就任した小池百合子知事は、今年の2月19日に都のHPから削除した「朝鮮学校調査報告書」の再掲載を指示した(実際に再掲載されている)。それと関連して、「都が各種学校として認可した朝鮮大学校の適否も検証するものとみられる」といった憶測報道が流れた。

※「3.29通知」については、下記の記事を参照されたい。
 [留学同情勢ニュース]「3.29文科省通達」に関して-またも繰り広げられる国家的「朝鮮学校潰し」
  http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-entry-27.html

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 検証とはいうものの、実際にそのような動きに踏み切った場合、その最終目的は間違いなく朝鮮大学校、ひいては朝鮮学校の各種学校認可を取り消すことにあるだろう。今のところ表立った動きはなく、常識的に考えればそのような無茶が通るはずがないと思うだろうが、歴史を振り返るまでもなく現状を見るだけでも、都が「検証」に踏み切る可能性は大いにあると言わざるを得ない。十分に警戒する必要があるだろう。

 そもそも、都知事に朝鮮大学校の各種学校認可を取り消すことは可能なのか。都知事の権限を確認してみよう。

①各種学校に対する認可権と閉鎖命令

・都知事は各種学校の認可権を有する[学校教育法134条2項]
・都知事は各種学校の閉鎖を命ずることができる[学校教育法13条1項]

*どのような場合に閉鎖命令を下せるのか
 一 法令の規定に故意に違反したとき
 二 法令の規定により当該都道府県の教育委員会又は都道府県知事がした命令に違反したとき
 三 六箇月以上授業を行わなかつたとき


 各種学校認可の取消という制度はなく、法的手段としてあるのは閉鎖命令である。

②学校法人解散命令[私立学校法62条]
 学校そのものを閉鎖させるのではなく、その運営している学校法人に解散命令を下すことができる。

*どのような場合に解散命令を下せるのか
 「学校法人が法令の規定に違反し、又は法令の規定に基く所轄庁の処分に違反した場合においては、他の方法により監督の目的を達することができない場合に限り、当該学校法人に対して、解散を命ずることができる」
 「所轄庁は、前項の規定による解散命令をしようとする場合には、あらかじめ、私立学校審議会等の意見を聴かなければならない」

③認可の撤回
 明文規定はないものの、行政法上認められている措置である。認可後、学校法人による違法行為があった場合、撤回措置をとることができるという。


 このように、制度として認可の取消はないものの、学校の閉鎖と学校法人の解散に対する権限を都知事は持っている。

 「閉鎖」と「解散」。思い起こされるのは1948-49年の朝鮮学校閉鎖令と朝連の強制解散である。近年の「無償化」問題や補助金問題をはじめとした「朝鮮学校つぶし」の動きの根底にあるのは、日本における朝鮮人による民族教育を認めてこなかった日本の70年の歴史である。「朝鮮学校つぶし」の最終目標は「閉鎖」と「解散」であろう。今度こそ何としても未然に防がなければならない。現在繰り広げている「無償化」・補助金闘争を、反転のきっかけにしなければならない。そのためにも自分がすべきことを問い直さなければならない。

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 朝鮮大学校は、1956年創立され今年で60周年を迎える。各種学校認可を受けたのは1968年である。当時の東京都知事であった美濃部亮吉は、朝鮮大学校認可問題に対する基本的な立場として以下のように述べていた。

 「この問題を政治的な見解によってではなくあくまで行政ベースで判断すること」
 「行政ベースで処理するというのは、在日朝鮮人の教育全般を検討することではなく、「朝鮮大学校」が私立各種学校としての資格をもっているかどうかを、その設置基準にてらして判断することにとどまる」


 今後都が「検証」に乗り出した場合、政治上の理由を持ち出すことは不当であり、行政上の問題であることを強調する必要がある。
(あくまで各種学校認可に関する限り、政治を持ち出すのはおかしいと言っているのであり、朝鮮学校を取り巻く問題に政治性がないと言っているわけではない。むしろ私は、朝鮮学校を語るとき、その政治性・歴史性を抜きに語ることはできないと考えている)。(匡)

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「大韓民国」旅券の発給に関して①

 昨今、南朝鮮(大韓民国)領事館などからの旅券をめぐっての嫌がらせが勢いを増している。「○○○しなければ旅券は発給できない」などと脅しをかけ、思想の転向を迫り、家族や親族内での分断を助長させている。

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 そこでだ。本当にそのように従わなければ、旅券は発給されないのか?答えは否である。

 領事などが大韓民国の旅券の発給を拒否できる事由は、旅券法に定まっている。よって好き勝手発給しないということはできず、領事もこの旅券法に従わなければならないのである。

 特に私たち学生などは法律に疎いところにつけこまれ、多種多様な嫌がらせをしてくる。そこでしっかりとした知識をもっておくことは非常に大事である。

 これに関して全2回にわたって説明したいと思う。貴重な留学同情勢ブログの場ではあるが、生活上大事な問題なので。今回は「大韓民国」旅券法について述べる。

 本法第3章第12条は「旅券の発給等の拒否または制限」となっている。
 これに該当した場合にのみ旅券が発給されない、逆にいうと日本で生活している「韓国」籍の在日朝鮮人一般のほとんどがこれに該当しないため、旅券法上は旅券が発給されないというのは法的にほぼあり得ないのである。

 よって、領事から受ける様々な嫌がらせや脅しを受けたときは、法的根拠を示せということをしっかり言い、毅然と立ち向かったらいい。

※筆者は朝鮮籍で、「大韓民国」旅券をそもそも持ち得ないし(持ちたいとも思わない)、「大韓民国」旅券の使用を積極的に促す立場にも考えもないことは最低限の立場表明としてさせていただく。

 以下、「大韓民国」旅券法第3章第12条をそのまま翻訳する。(拙い筆者訳で申し訳ありませんが。)(洪)

****************
①外交部長官は次の各号のどれか一つに該当する人に対しては旅券の発給及び際発給を拒否できる。

1.懲期2年以上の刑に該当する罪を犯し起訴されている者、または懲期3年以上の刑にあたる罪を犯し国外に逃避し起訴中止になった者
2.第24条から第26条(※注①)までの規定された罪を犯し宣告されその執行が終了しなかったり、執行をされないと確定されていない者
3.第2号(上記の2)以外の罪を犯し禁錮以上の刑を宣告されその執行が終了しなかったり、その執行をされないと確定されていない者
4.国外で大韓民国の安全保障・秩序維持や、統一・外交政策に重大な侵害を躍起する憂慮がある場合、次の各項目のどれかに該当する者
(イ)出国時、テロ等で生命や身体の安全が侵害される危険が高い人
(ロ)「保安観察法」第4条に沿って保安観察処分を受け、その期間中にあり、同法第22条により警告を受けた人(※注②)

②外交部長官は第1項第4号に該当する者か否かを判断しようとする際に事前に法務部長官と協議し、第18条による旅券政策審議委員会の審議にかけなければならない。

③外交部長官は次の各号のいずれかに該当する者に対してはその事実がある日から1年以上3年以下の期間、旅券の発給または再発給を制限できる。

1.第1項(上記①)第2号で規定する罪を犯しその刑の執行を終了したりその刑の執行をされないと確定した者
2.外国での違法な行為等で国威を大きく損傷した事実が、在外公館または関係行政機関から通報された人

④外交部長官は第一項(上記①)や第三項(上記③)によって旅券の発給または再発給が拒否されたり制限された人に対し、緊急の人道的事由及び大統領令で定める事由がある場合は、該当事由による旅行目的としてだけ使用できる旅券を発給することもありえる。

****************
※注① 第24条~第26条は書類の虚偽事実や不正入手、他者の旅券の悪用や他者への譲渡などでの罰則規定について叙述がある。
 
※注②  保安観察処分とは?

- 保安観察法第4条(保安観察処分)
①第3条に該当する者中保安観察該当犯罪を更に犯す危険性があると認める充分の理由があって再犯の防止のための観察が必要な者に対しては、保安観察処分をする。
②保安観察処分を受けた者は、この法律が定めるところにより、所定の事項を住居地管轄警察署長(以下"管轄警察署長"という。)に申告し、再犯防止に必要な範囲内においてその指示により保安観察を受けなければならない。

- 保安観察法第3条とは?
(保安観察処分対象者)
この法律において"保安観察処分対象者"とは、保安観察該当犯罪又はこれと競合された犯罪で禁錮以上の刑の宣告を受けてその刑期合計が3年以上である者であって刑の全部又は一部の執行を受けた事実がある者をいう。

- 保安観察該当罪とはどういったものであろうか?
保安観察法第2条(保安観察該当犯罪)
この法律において"保安観察該当犯罪"とは、次の各号の1に該当する罪をいう。
1.刑法第88条・第89条(第87条の未遂犯を除く。)・第90条(第87条に該当する罪を除く。)・第92条から第98条まで・第100条(第99条の未遂犯を除く。)及び第101条(第99条に該当する罪を除く。)
2.軍刑法第5条から第8条まで・第9条第2項及び第11条から第16条まで
3.国家保安法第4条、第5条(第1項中第4条第1項第6号に該当する行為を除く。)、第6条、第9条第1項・第3項(第2項の未遂犯を除く。)・第4項

以下、各号に該当する罪を見ていく。
(国家保安法中の各該当刑法までについては割愛させていただく)

△大韓民国 刑法
第二編 各則
第一章 内乱の罪
第87条(内乱) 国土を嶄絕したり、国憲を乱したりする目的で暴動した者は次の区別により処断する。
 1.首魁は死刑、無期懲役または無禁錮に処する。
 2.謀議に参与したり指揮したり、その他重要な任務に従事した者は死刑、無期または5年以上の懲役や禁錮に処する。殺傷、破壊または略奪の行為を実行する者も同じ。
 3.附和随行したり単純に暴動に関与した者は5年以下の懲役及び禁錮に処する。
第88条(内乱目的の殺人)国土を嶄絕したり、国憲を乱したりする目的で人間を殺害した者は死刑、無期懲役または無禁錮に処する。
第89条(未遂犯)前2条の未遂犯は処罰する。
第90条(豫備、陰謀、扇動、宣伝)
 ①第87条または第88条の罪を犯す目的で豫備または陰謀した者は3年以上の有期懲役や有期禁錮に処する。但し、その目的した罪の実行に至る前に自首した場合はその刑を減刑または免除する。
 ②第87条または第88条の罪を犯すことを扇動または宣伝する者も前項の刑と同じである。

第二章 外患の罪
第92条(外患誘致)外国と通謀し大韓民国に対し戦端を開いたり外国人と通謀し大韓民国に抗敵した者は死刑または無期懲役に処する。
第93条(與敵)敵国と合勢して大韓民国に抗敵した者は死刑に処する。
第94条(募兵利敵)
 ①敵国のために募兵した者は死刑または無期懲役に処する。
 ②前項の募兵に応じた者は無期または5年以上の懲役に処する。
第95条(施設提供利敵)
 ①軍隊、要塞、陣営または軍用に供する船舶や航空機、その他場所、設備または建造物を敵国に提供した者は死刑または無期懲役に処する。
 ②兵器または弾薬その他軍用に供する物件を敵国に提供した者も前項と同じである。
第96条(施設破壊利敵)敵国のために前条に記載した軍用施設その他物件を破壊したり使用できないようにした者は死刑または無期懲役に処する。
第97条(物件提供利敵)軍用に供しない兵器、弾薬または戦闘用に供せる物件を敵国に提供した者は無期または5年以上の懲役に処する。
第98条(間諜)
 ①敵国のために間諜したり敵国の間諜を幇助した者は死刑、無期、または7年以上の懲役に処する。
 ②軍事上の機密を敵国に漏泄した者も前項の刑と同じである。
第100条(未遂犯)前8条の未遂犯は処罰する。
第101条(豫備、陰謀、扇動、宣伝)
①第92条~第99条の罪を犯す目的で豫備または陰謀した者は2年以上の有期懲役に処する。但し、その目的の罪の実行に至るまでに自首した者はその刑を減刑または免除する。
 ②第92条~第99条の罪を扇動または宣伝する者も前項の刑と同じである。

△大韓民国 軍刑法
第5条(反乱)作黨して兵器を携帯し反乱を起こした者は次の各号の区分に沿って処罰する。
 1.首魁:死刑
 2.反乱謀議に参与したり、反乱を指揮したり、その他反乱で重要な任務に従事した者と反乱時殺傷、破壊または略奪行為をした者:死刑、無期または7年以上の懲役または禁錮
 3.反乱に附和雷同したり、単純に暴動にだけ関与した者:7年以下の懲役または禁錮
第6条(反乱目的の軍用物奪取)反乱を目的として作黨し、兵器、弾薬またはその他に軍用に供する物を奪取した者は第五条の例により処罰する。
第7条(未遂犯)第5条と第6条の未遂犯は処罰する。
第8条(豫備、陰謀、扇動、宣伝)
 ①第5条または第6条の罪を犯す目的で豫備、または陰謀した者は5年以上の有期懲役や有期禁錮に処する。しかし、その目的した罪の実行に至る前に自首した場合はその刑を減刑したり免除する。
 ②第5条または第6条の罪を犯すことを扇動したり宣伝した人も第一項の刑に処する。
第9条(反乱不報告)
 ①反乱を知ってもこれを上官またはその他の関係官に直ちに報告しなかった者は2年以下の懲役や禁錮に処する
 ②第一項の場合に敵に有利になるように報告しなかった人は7年以下の懲役や禁錮に処する。
第2章 利敵の罪
第11条(軍隊及び軍用施設の提供)
 ①軍隊要塞、陣営または軍用に供する艦船や航空機またはその他の場所、設備または建造物を
 敵に提供した者は死刑に処する
 ②兵器、弾薬またはその他に軍用に供する物を敵に提供した者も第一項の刑に処する。
第12条(軍用施設等破壊)敵のために第11条に規定された軍用施設またはその他の物件を破壊したりしようできなくした者は死刑に処する。
第13条(間諜)
 ①敵のために間諜行為をした者は死刑に処し、敵の間諜を幇助した者は死刑または無期懲役に処する。
 ②軍事上の機密を敵に漏泄した者も第1項の刑に処する。
 ③次の各号のいずれかに該当する地域または機関で第1項または第2項の罪を犯した者も第1項の刑に処する。
  1.部隊、基地、軍港地域またはその他の軍事施設保護のための法令により告示されたり公 
  告された地域
  2.部隊移動地域・部隊訓練地域・代間諜作戦地域またはその他に軍が特殊作戦を遂行する地域
  3.「防衛事業法」により指定さたり委嘱された防衛産業体と研究機関
第14条(一般利敵)第11条から第13条までの行為以外に次の各号のいずれかに該当する行為をした者は死刑、無期、または5年以上の懲役に処する。
  1.敵のために進路を引導したり地理を教えた者
  2.敵に降服するために指揮官にこれを強要した者
  3.敵をかくまったり庇護した者
  4.敵のために通路、橋梁、灯台、標示またはその他の交通施設を損壊したり普通にしたりその他の方法で部隊または軍用に供する艦船、航空機または車両の往来を妨害した者
  5.敵のために暗号または信号を使用し、命令、通報または報告の内容を誤って伝達したり伝達を怠けたりしたり、虚偽の命令通報や報告をした者
6.敵のために部隊、艦隊、編隊または隊員を解散させたり混乱したりし、その連絡や集合
を妨害した者
  7.軍用に供しない兵器、弾薬、または戦闘用に供せる物を敵に提供した者
  8.その他に大韓民国の軍事上の利益を害したり敵に軍事上の利益を提供した者
第15条(未遂犯)第11条から第14条までの未遂犯は処罰する。
第16条(豫備、陰謀、扇動、宣伝)
  ①第11条から第14条までの罪を犯す目的で豫備または陰謀をした者は3年以上の有期懲役に処する。但しその目的とした罪の実行に至る前に自首した場合はその刑を減刑したり免除する。
  ②第11条から第14条までの罪を犯すことを扇動したり宣伝した者も第1項の刑に処する。

△大韓民国国家保安法
第4条(目的遂行)
①反国家団体の構成員又はその指令を受けた者が、その目的遂行のための行為をしたときは、次の区別により処罰する。
  1.刑法第92条から第97条まで・第99条・第250条第2項・第338条又は第340条第3項に規定された行為をしたときは、その各条に定めた刑に処する。
  2.刑法第98条に規定された行為をし、又は国家機密を探知・蒐集・漏洩・伝達し、又は仲介したときは、次の区別により処罰する。
 イ 軍事上の機密又は国家機密が国家安全に対する重大な不利益を回避するために限定された人にのみ知り得ることが許され、敵国又は反国家団体に秘密にしなければならない事実、物件又は知識である場合には、死刑又は無期懲役に処する。
 ロ イ目以外の軍事上機密又は国家機密の場合には、死刑・無期又は7年以上の懲役に処する。
 3.刑法第115条・第119条第1項・第147条・第148条・第164条から第169条まで・第1 77条から第180条まで・第192条から第195条まで・第207条・第208条・第210条・第250条第1項・第252条・第253条・第333条から第337条まで・第339条又は第340条第1項及び第2項に規定された行為をしたときは、死刑・無期又は10年以上の懲役に処する。
 4.交通・通信、国家又は公共団体が使用する建造物その他重要施設を破壊し、又は人を略取・誘引し、又は艦船・航空機・自動車・武器その他物件を移動・除去したときは、死刑・無期又は5年以上の懲役に処する。
  5.刑法第214条から第217条まで・第257条から第259条まで又は第262条に規定された行為をし、又は国家機密に属する書類又は物品を損壊・隠匿・偽造・変造したときは、3年以上の有期懲役に処する。
 6.第1号から第5号までの行為を煽動・宣伝し、又は社会秩序の混乱を造成するおそれがある事項に関して虚偽事実を捏造し、又は流布したときは、2年以上の有期懲役に処する。
②第1項の未遂犯は、処罰する。
③第1項第1号から第4号までの罪を犯す目的で予備又は陰謀した者は、2年以上の有期懲役に処する。
④第1項第5号及び第6号の罪を犯す目的で予備又は陰謀した者は、10年以下の懲役に処する。
第5条(自進支援・金品収受)
①反国家団体又はその構成員又はその指令を受けた者を支援する目的で自進して第4条第1項各号に規定された行為をした者は、第4条第1項の例により処罰する。
②国家の存立・安全又は自由民主的基本秩序を危うくするという情を知って反国家団体の構成員又はその指令を受けた者から金品を収受した者は、7年以下の懲役に処する。
③第1項及び第2項の未遂犯は、処罰する。
④第1項の罪を犯す目的で予備又は陰謀した者は、10年以下の懲役に処する。
第6条(潜入・脱出)
①国家の存位・安全又は自由民主的基本秩序を危うくするという情を知って反国家団体の支配下にある地域から潜入し、又はその地域に脱出した者は、10年以下の懲役に処する。
②反国家団体又はその構成員の指令を受け、又は受けるために又はその目的遂行を協議し、又は協議するために潜入し、又は脱出した者は、死刑・無期又は5年以上の懲役に処する。
③第1項及び第2項の未遂犯は、処罰する。
④第1項の罪を犯す目的で予備又は陰謀した者は、7年以下の懲役に処する。
⑤第2項の罪を犯す目的で予備又は陰謀した者は、2年以上の有期懲役に処する。
第9条(便宜提供)
①この法律第3条から第8条までの罪を犯し、又は犯そうとする者であるという情を知って銃砲・弾薬・火薬その他武器を提供した者は、5年以上の有期懲役に処する。
②この法律第3条から第8条までの罪を犯し、又は犯そうとする者あるという情を知って金品その他財産上の利益を提供し、又は潜伏・会合・通信・連絡のための場所を提供し、又はその他の方法で便宜を提供した者は、10年以下の懲役に処する。ただし、本犯と親族関係があるときは、その刑を減軽又は免除できる。
③第1項及び第2項の未遂犯は、処罰する。
④第1項の罪を犯す目的で予備又は陰謀した者は、1年以上の有期懲役に処する。


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