留学同情勢ニュース

留学同が朝鮮半島情勢や在日同胞に関する記事を配信するブログです。

「すべては北朝鮮のせい」-最近の論調に思う事

 8月21日から31日にかけての10日間、韓米共同軍事演習が行われた。近年その規模はどんどん膨れ上がっていたこの軍事演習、メディアの言う「北朝鮮のグアム挑発により緊張が高まった朝鮮半島情勢」の中、今回はどのような軍事演習が行われるのか注目されていた。一部では規模を縮小するのではないかとの見方もあったが、実際には「作戦計画5015」が適用された。
 「作戦計画5015」とは従来の「防御型」ではなく、「北朝鮮のミサイル発射等の『兆候』に合わせ」あらゆる手段で先制攻撃を行う事、特殊部隊を使って最高指導者を暗殺する「斬首作戦」を行う事が含まれる「攻撃型」のものとなっている。
結果的に、従来よりもさらに踏み込んだ形となった。

 ※参考記事

  [ハンギョレ新聞]朝鮮半島有事「作戦計画5015」で北朝鮮の核・ミサイルを先制打撃
  http://japan.hani.co.kr/arti/politics/21762.html
  (※2015年の記事、「作戦計画5015」とは)

軍事演習

 前回の記事でもあったように、南朝鮮の文在寅政権は米国をはじめとした諸外国と共に朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)に対する圧力を強める方向に舵を切っている。政権発足当初の発言等からも「大韓民国建国」から今日に至る米国の「影」からは早々逃れられないな、という思いはあったものの、それでもこれからの南北関係改善へ期待を寄せたしたものだ。しかし、最近では統一と逆方向へ舵を切る言葉があまりにも多すぎる。「圧力」により「対話」を引き出すという「政策」が既に破綻していることはこれまでの情勢からも明らかであるのみも関わらず。
 一方、8月15日に日本の菅官房長官は記者会見で「対話のための対話では意味がない」と意味不明なことを述べ、圧力強化の方向を改めて強調した。やはり日本が最初から対話を視野に入れておらず、圧力の先に対話が無いのは明らかである。文政権はこのような政策に同調するのか。一刻も早い政策の見直しを願ってやまない。

安倍文在寅

 ところでこれらの「圧力」も「北朝鮮の挑発」が理由であると、もはや疑うことなく一般的に受け入れられている。すでに「狂った北朝鮮の狂った軍事拡張」、「日本、米国に対するミサイル発射の狂った挑発」に「強く抗議」し、「国民の安全を保障」するためにも「国際社会と共に圧力を強め」、「北朝鮮の挑発をやめさせる」という構図がしっかりと作り上げられてしまっている。さながら暴れ狂う悪(=「北朝鮮」)から平和を守るヒーロー(=日本、米国)ショーといったところか。

 日本は8月29日、朝鮮のミサイル実験に合わせ、またも上記の構図を利用し大いに盛り上がった。午前6時過ぎ、Jアラートを発動、テレビが一斉にミサイル報道へと切り替わる。新幹線をはじめとした鉄道は運転を取りやめ、SNSには「また北朝鮮のミサイル発射」、「何を考えているんだ」、「電車止まってる。北朝鮮ホントにやめてほしい」などの言葉が飛び交った。電車が止まるのも「北朝鮮」のせいだとしっかり刷り込まれている。なんと休校の措置を取った学校もあるようだ。

 しかし午前8時前、安倍首相は記者会見で「発射直後からミサイルの動きは完全に把握していた」と発言。午前10時過ぎの記者会見でも小野寺防衛相は「日本に飛来する恐れはなかったので、破壊措置は実施しなかった」と発言した。
 日本政府は朝鮮の今回の実験が、国際宇宙ステーションの周回軌道よりもはるかに高い上空550kmを通過し(これは果たして「上空」か?)、襟裳岬のはるか彼方1200km離れた海上に落ちるので(これが果たして「沖」か?)、日本に何の影響もないことは最初からわかっていたのだ。その上でのこの騒動は、やはり「北朝鮮」は危険な国だ、怖いというイメージを煽るためのものでしかないと言わざるを得ない。

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 それではこの先に一体何があるのか?

 以下の事実をあまり知らない人もいるようだが、日本は米国との共同軍事訓練を恒常的に行っている。

 ※参考記事

  [毎日新聞]日米共同訓練 九州周辺空域で
   https://mainichi.jp/articles/20170901/ddm/002/010/038000c

  [毎日新聞]空自、米と朝鮮半島沖で 岸田防衛相「北朝鮮を抑止」
   https://mainichi.jp/articles/20170731/ddp/001/010/004000c

 そして、日本の来年度の防衛省予算は過去最大の5.2兆円が見積もられている。(以下の記事を参照されたい-「我が国の防衛と予算-平成30年度概算要求の概要-」http://www.mod.go.jp/j/yosan/2018/gaisan.pdf

 「日本と米国が軍事訓練を行っても仕方がない、市民から集めた税金(もちろんここには在日朝鮮人から集めた税金も含まれる)で武器をいっぱい買っても仕方がない、だって「北朝鮮」が悪いもんね。『北朝鮮』の脅威はそこまで迫ってきているよ、日本が狙われているよ、国民の命が危ないよ、だから避難訓練をしよう、ミサイルに備えよう。みんなもそう思うよね、そう思うよね。」

 この茶番を「普通の日本人」はいつまで続けさせる気なのか。「軍も持とうよ、憲法も変えようよ」に繋がっていくのは明らかであろう。
 さらには「こんな事態に朝鮮学校に補助を出すなんてとんでもない、そう思うでしょ」と在日朝鮮人弾圧にも容易に適用されている。全部が「北朝鮮のせい」と。

 しかしその一方で、朝鮮に対する蔑視、嘲笑は止まない。指導者の見た目を笑い、上記の「ミサイル騒動」のようなものにも必ずと言っていいほど「北朝鮮の劣った技術で作られたミサイルはいつ壊れて予定外に日本に落ちるかわからい」といったような言説が付きまとい、いわゆる「リベラル」の間でも「実は安倍首相と北朝鮮は繋がっている、日本のピンチに北朝鮮がミサイルを撃つ」といった「阿吽の呼吸」論が下品な画像付きで拡散される等々。

 その論調に在日朝鮮人も組み込まれているのではないか。
 8月24日、TBS「あさチャン」では「在日コリアンの“北朝鮮離れ”」と題し、「どちらかというとほとんどの人が今の体制を嫌がっています」、「見てて恥ずかしいっていうか、『またやってるな』と」、「テレビで北朝鮮の放送を聞いてても恥ずかしい」などを「在日コリアンの本音」として紹介した(多分に編集の問題もあるだろうが)。

 果たして本当に「全部北朝鮮のせい」という言葉で片づけられるのだろうか。日本の数十年にわたる植民地支配を経験し、解放後も一貫して米国(をはじめとした帝国主義諸国)から軍事的圧力、経済的圧力を受けてきた歴史、帝国主義が今もなお力を持ち、毎年、毎月、毎日のようにどこかに軍事介入を行う現状を無視し、日本、世界の軍事化、右傾化を進めるためのこの言葉に、我々在日朝鮮人は決して同調、加担することなく、本質を見極め、声を上げ続けるべきだ。(翔)

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文在寅政権は朴槿恵政権の反統一政策を継承するつもりなのか?

 朝鮮による6度目の核実験を受け、朝鮮半島情勢は一層緊張高めている。

 客観的に見て、これだけ長く分断しており、政策に相違があり、南北で時に対立することがあるのは理解ができる。

 しかし、民族の和解と統一は、今朝鮮半島に横たわるすべての問題の根源であり、これまで南北間で合意した通り、自主的に、平和的に、「我が民族同士」の理念に従ってことを進めるべきである。

 にも関わらず、南の文在寅政権は、北の核実験を受け、経済に大打撃を与えかねない原油の供給中止まで世界に呼び掛け、あろうことか金正恩委員長の「斬首部隊」まで創設するという。

 ※参考記事

 [聯合ニュース]文大統領 北朝鮮への原油供給中止検討を=プーチン氏と電話会談
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2017/09/05/0300000000AJP20170905000200882.HTML

 [聯合ニュース]金正恩氏「斬首作戦」部隊 12月1日に創設へ=韓国
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2017/09/04/0900000000AJP20170904004800882.HTML

 その一方で「対話提案は今も有効」などと言ってのける(今後は対話より圧力に舵を切るそうだが)。

 ※参考記事

 [聯合ニュース]北朝鮮への南北対話提案 今も有効=韓国当局者
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2017/09/05/0200000000AJP20170905002500882.HTML

 片方で最高指導者の首を斬る部隊を作り、経済的に締め上げることを海外諸国に呼び掛けておきながら、「民族和解のために対話に応じろ」などと言う。

 こんな非常識な話に誰が応じるだろうか?

 ましてやこれは一般的な外交の問題ではない。
 朝鮮民族の根本問題である統一と関わることである。

 文在寅政権は民族の統一とは何なのか、根本的にわかっていないと言わざるを得ない。

 これでは朴槿恵政権の対北政策と全く変わりがない。

 大いなる失望と怒りを禁じ得ない。
 それは変化を望んでいる南の多くの民衆も同じ思いではないだろうか?

 文在寅政権は、「キャンドル革命」によって誕生した政権である。
 その民衆の声に改めて耳を傾け、最たる「積弊」である分断を克服し、自主的平和統一を成し遂げるために6.15共同宣言と10.4宣言履行の道を歩むべきだ。(賢)

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【行事案内】「朝鮮学校差別反対!全国大学生行動」スタート集会(9/24@東京)

大学生による集会の案内です。

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「日本の大学に在籍する朝鮮人生連絡会」では、9月24日から12月15日まで
「朝鮮学校差別反対(ウリハッキョチキジャ)!全国大学生行動」
を展開します。

そのスタート集会を、以下のように行います。

大学生に限らずどなたでもご参加いただけますので、是非ご参加ください。

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  「朝鮮学校差別反対(ウリハッキョチキジャ)!
                       全国大学生行動」

              スタート集会

************************


(※本集会にはどなたでもご参加いだけます。)

◆日時:2017 年 9月 24 日(日)13:30 開始(開場 13:00)
16:20 終了予定

◆場所:文京シビックホール・スカイホール
(地下鉄春日駅シビックセンター連絡口、もしくは地下鉄後楽園駅5番出口)
(〒112 -0003 東京都文区春日 1-16 -21)

◆参加費:500円

◆集会内容

〇シンポジウム『朝鮮学校差別とは何か?~その本質を問う』

<講師>
李春煕氏(弁護士、東京無償化裁判団)
金有燮氏(千葉朝鮮初中級学校校長)


〇4.24教育闘争経験者による証言映像

〇「朝鮮学校差別反対(ウリハッキョチキジャ)!全国大学生行動」計画発表

〇代表学生によるアピール

◆主催:日本の大学に在籍する朝鮮人生連絡会
*E-mail:uri_daigakusei@yahoo.co.jp

朝鮮学校運動スタート集会 ビラ(表)小

朝鮮学校運動スタート集会 ビラ(裏)小

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大陸間弾道ロケット『火星-14』型の2次試験発射~「最大の圧迫と関与」政策は失敗に終わった

 7月4日15時、朝鮮で「特別重大報道」が流れた。
「反帝反米対決戦において成し遂げたチュチェ(主体)朝鮮の偉大なる勝利!大陸間弾道ロケット『火星-14』型試験発射成功!」

 その瞬間を平壌で体感してからわずか3週間余り。

①

 7月28日、『火星-14』型の2次試験発射に成功したとの報道が舞い込んできた。今回は最大高度3724.9㎞、飛距離998㎞で前回試験発射よりいずれも数字が伸びている。また、周辺国家への安全に少しも影響を与えておらず、技術面でも格段に向上している。
 前回と違い夜中の発射に成功したことで、「任意の地域と場所で、任意の時間に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を奇襲発射できる能力が誇示され、米本土全域が我々の射程圏内にいることが著しく立証された」(金正恩委員長)。発射映像もこれまでより早く配信した。自信の表れなのであろう。

 朝鮮のICBMが完成したことで、米国との対決構図は大きく変わりトランプ政権の「最大の圧迫と関与」政策は、何の実績も出せぬまま失敗に終わったことを決定づけた。

 振り返ってみよう。「オバマの『戦略的忍耐』は終わった」としながら、トランプ大統領は「最大の圧迫と関与」をもって朝鮮問題を解決すると意気込んだ。ところが、相変わらず朝鮮に対する「制裁」を声高に叫ぶ一方で、自身は「条件が整えば金正恩委員長と会う用意がある」と言いつつ、朝鮮問題を中国に委ねるのが実態であった。

 数十年もの間、帝国主義勢力の制裁や核脅威を受けながらも「自力自強」を掲げ国家建設を推し進めてきた朝鮮にとって、圧力が強まれば強まるほど朝鮮の国力も比例して強化されるのだ。それに、米国や南朝鮮がいくら「対話」を呼びかけてもそれが「朝鮮の核放棄」(=朝鮮のみの武装解除)を前提にしているのであれば応じるはずがない。かつて、自国の力が弱いために植民地支配を、3年間の戦争を強いられた歴史を歩んできたからこそ「自国は自らの手で守る」真理を会得したのである。

 今年に入り、朝鮮の弾道ロケット発射実験は急速なスピードで実施されているが、そのすべてが米国をターゲットにしている。朝鮮外務省スポークスマンの一文に注目したい。

 「我々が、今回あえて大陸間弾道ロケットの最大射距離模擬試験発射を行ったのは、最近分別をなくしわが共和国を反対する制裁圧迫騒動に狂い、無駄なラッパを吹く米国に厳重な警告を送るためである。
 我々の成功的な大陸間弾道ロケット2次試験発射を目の当たりにした米国の政策立案者たちは、我が国に手出しする日には米国という侵略国家を無視することはできないだろうということをしっかりと理解したであろう。」
(7/28朝鮮外務省スポークスマン)

②

 さて、朝鮮の発射実験を受けて米国、南朝鮮、日本の対応はどうであったか。
 米国空軍は8月2日にカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地で「ミニットマン3」の試験発射をする予定だという。

※参考記事
 [中央日報]ICBMにはICBMで…米、2日ミニットマン3を発射
  http://japanese.joins.com/article/887/231887.html?servcode=A00§code=A00

 また、南朝鮮は文在寅大統領が29日明け方に「国家安全保障会議」(NSC)を緊急で開き、「高高度防衛ミサイル」(THAAD)を追加で4基配置せよと指示した。「北のミサイル防衛」を名分に朴槿恵前政権が進めたTHAADだが、その機能性や周辺環境に及ぼす影響から見ても、無用の長物と言われて久しい。配備されている慶尚北道星州郡の地元住民はじめ強い反発を受けているにもかかわらず、「前政権との違い」を自称してきた大統領自身がこのような決定を下したのは、結局は対米従属的な姿勢を露呈したことを意味する。

※参考記事
 [통일뉴스]"싸드 4기 추가배치 지시..대미종속적 결정"
  http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=121571

 日本では発射日の午前11時、朝鮮学校を「高校無償化」制度から除外したのは「違法」であるとの判決が大阪地裁で下され、吉報を聞いた同胞たちが歓喜に沸いた。その矢先に発射実験があったため、「水を差すようなタイミングで理解しがたい」「結局同胞たちの事を考えていない」といった声が出たのも事実だ。

 しかし、これまで述べたことを踏まえてよく考えてほしい。「朝鮮が軍事行動に出る背景は何なのか?」(いうまでもなく、帝国主義勢力の軍事挑発行為への対応策である)、そのたびに「『朝鮮のミサイル』を口実に在日朝鮮人に攻撃の矛先を向けるのは誰なのか?」(日本政府当局とメディアの偏向報道)。

※参考記事
 [アリの一言]「朝鮮学校排除」に対する画期的判決と「ミサイル発射」
  http://blog.goo.ne.jp/satoru-kihara/e/fe5d0e4389eb2ca220a062895645f6f6

 8月中旬にはまたも「米・韓合同軍事演習」が行われると言われている。「朝米核ミサイル危機」は完全に去った訳ではない。米国は、朝鮮に対するアレルギー(拒否感)を捨て、自らが置かれた現状を正しく見ることで圧力一辺倒の政策から抜け出さなくてはならない。そうでないと、米国が「正しい選択」をするまで朝鮮の強硬措置は今後も絶え間なく続くであろう。(泰)

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「慰安婦」問題の真の解決とは?〜歴史の逆行の中で

 先日、また一人日本軍「慰安婦」(日本軍性奴隷)被害者がこの世を去った。

 [ハンギョレ新聞]
 日本軍「慰安婦」被害者キム・クンジャさん死去…生存者は37人に
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/27999.html

 [忘れません]写真で見るキム・クンジャさんの“美しい人生”
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/28021.html

 これで、自身が日本軍「慰安婦」被害者であると申告した(南朝鮮内)239人のうち生存者の数は37人となった。 
(日本軍「慰安婦」被害者は、朝鮮民主主義人民共和国、中国、フィリピン、インドネシアなどのアジア諸国にいる。)

①

 【※参考】
 [Fight for Justise 日本軍〔慰安婦〕-忘却への抵抗、未来の責任]
 http://fightforjustice.info/?page_id=3476

 第二次世界大戦が終わって72年、日本軍「慰安婦」被害者たちが犯罪認定と法的責任履行を求め始めて26年。この長い間、様々な形で活動してきたにも関わらず、未だに加害者である日本政府は事実を認めることはもちろんのこと謝罪や法的賠償についても行おうとしていない。
 しかし、日本政府が認めている公文書からは「慰安婦」制度は日本軍が立案し、管理し、統制した、軍の後方施設であることを確認できる。以下、ネット上でも公開されている。 

 [WAMアクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館HP]
 日本軍「慰安婦」関連公文書
 http://wam-peace.org/ianfu-koubunsho/

 また、被害者の方たちの証言は数多く語られており、本、映像などの記録としても数多く存在する。そのような「確たる証拠」を突き付けられているにも関わらず、その事実に関して真摯に向き合おうとしない日本政府の姿勢は、加害者から被害者に振りかざされる暴力以外の何物でもない。

※博物館も建てられている。
 전쟁과여성인권박물관HP(戦争と女性の人権博物館)
 http://www.womenandwarmuseum.net/contents/main/main.asp

 そして、2015年12月28日の日本軍「慰安婦」問題に関わる『韓』日政府間「合意」。

 これは決して、日本が過去の戦争を直視し謝罪と賠償を行ったという話ではない。日本政府は「慰安婦」問題の責任所在を曖昧にし、10億円を南朝鮮政府に渡すことでその後の事業をすべて丸投げにした。また、これにより「韓」日両政府が被害者たちに「これ以上何も言うな」とおさえこむ状況をつくったのである。このように被害者たちの声も聞かずに推し進められた両政府に対して被害者たちが憤りを感じるのは当然であり、「合意」破棄は早急になされるべきはずであった。

 あれから約1年半が過ぎた。未だ『韓』日「合意」は白紙化されていない。

 日本軍「慰安婦」被害者たちへの謝罪も法的賠償もなされておらず、結果、被害者たちは26年間もの間街頭に立ちつづけ今回の「合意」は無効であると宣言し、また現大統領の文大寅(ムン・ジェイン)氏も候補時代から「韓日合意」は無効化されるべきだと主張していた。大統領就任後も、安倍総理との電話会談や、公開インタビュー等を通じて、合意は国民が受け入れられないと表明しているが、日本政府は変わらず韓国政府に合意の履行を強要している状況である。

 【※資料】
 [한겨레신문][사설]아베 총리, 진정성 있게 ‘위안부 문제’ 사과해야
 http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/801947.html

**********

 一方、千葉市による朝鮮学校への補助金不交付については記憶に新しいだろう。

 【※資料】
 [東京新聞]千葉市、朝鮮学校への補助金取りやめ 日韓合意批判で
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042802000114.html

 この千葉市の対応に対し様々な抗議がなされたが、それに対して千葉市は以下のような立場を表明した。 

 「本市の外国人学校地域交流事業補助金は、学校運営に対するものではなく、外国人学校に在籍する児童・生徒が、地域の人々との交流を通じて健やかに成長し、自立していくことが、本市にとっても重要であることから、外国人学校の地域交流の取り組みを促進することを目的として、補助するものです。
 ご指摘のとおり、表現の自由は、憲法上、保障されていることは言うまでもないことですが、本補助対象事業は、「地域交流に資すること」が必要となります。
 平成28年度の補助金対象事業においては、従軍慰安婦に関する日韓合意を否定する内容の掲示などが含まれていたことから、「地域交流に資する」とはいえないと判断したものです。
 従軍慰安婦に関する日韓合意を否定する内容の掲示などが含まれていたことから「地域交流に資する」とはいえないと判断したもの。」
(「市民の声」http://www.city.chiba.jp/shimin/shimin/kohokocho/shiminnokoe/h27/h29-171.htmlから引用)


 表現の自由に言及しながら、極めて政治的な理由で朝鮮学校への補助金も不交付にした。

②

 現在、日本の中で「慰安婦」問題といえば、「韓日合意」-少女像撤去、10億円の拠出などの問題として捉えられ、もはや「慰安婦」問題とは何なのかという根本的な問題を問うことすらしなくなっている状況に私は危機感を覚える。そもそも「慰安婦」問題とは、戦時下で行われた女性たちへの人権侵害、民族・階級差別、重大な戦争犯罪であるにも関わらず、いつしか歴史が切り取られたまま言葉だけが飛び交っているかのようである。
 そのような中で私たちが目指すべきは、それぞれの立場から被害と加害の歴史を直視し真摯に向き合うことで、また次の世代に語り継ぐことで、その後二度と同じようなことはさせない、起こらないよう努力していくことで、よりよい未来を拓いていくことではないだろうか?

 現在、「北朝鮮脅威」を前面に押し出し、国家安保のためと力づくで法案を可決、施行、そして改憲へと駒を進めている安部政権は、過去の戦争における被害者たちへの想像はおろか存在自体も無視する形で軍国主義の道へと歴史を逆行しているかのようだ。
 そのような中、日本軍「慰安婦」被害者たちは高齢化し、真の解決を見ることなく一人、また一人とこの世を去っている。しかし、直接的な被害者がいなくなったからと言ってこの問題に対して何も言えなくなるわけではない。今後もひきつづき「韓日合意」破棄を求め、日本の歴史の忘却に対して抗い続けていくと同時に、日本政府に対して朝鮮人という立場から責任を問うていきたい。(明)

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