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南における昨今の歴史教科書国定化を巡る議論について思う

 2015年10月13日付の連合ニュースによると、南朝鮮の黄祐呂(ファン・ウヨ)社会副首相兼教育部長官は12日、中学・高校の韓国史教科書について、これまでの検定制を取りやめ、政府がつくる「国定教科書」に変更する方針を発表した。

「“朴槿恵教科書”国定化実施に市民全般に反発拡散」(【ハンギョレ】2015年10月12日付)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22182.html

 これにより、国定歴史教科書を2017年1学期から学校現場に適用するという。
 朴槿恵政権の任期折り返しの時期に、韓国社会に大きな衝撃が走った。そのような状況を、反対する市民たちが多く立ち上がり、抗議の声をあげている。

「韓国副首相 歴史教科書の国定化発表『理念の偏り払拭する』」(【連合ニュース】2015年10月13日付)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/pgm/9810000000.html?cid=AJP20151012002600882

 しかし、韓国の歴史教科書を巡る論議は今に始まったことではない。
 前政権、李明博政権においても教育部による内容に介入、修正の圧力とそれに対する抵抗は続けられてきたのだ。

(以下、「ハンギョレ21-第995号」(2014年1月20日付)より)
 教育科学技術部(現教育部)は「韓国史教科書審議協議会」を立ちあげ、金星教科書に55項目についての修正を勧告した。だが教科書を書いた著者たちは強く反発した。2008年の国政監査でチョン・ドゥオン・ハンナラ党議員(当時)は「金星出版社の教科書と北韓(北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国)の教科書を比較した結果、わが国の歴史教科書は北韓全体主義体制の歴史書を書きなぞったことが明らかになった」と主張した。当時、アン・ミョンマン教科部.長官は「わが国の近現代史教科書に正統性を損なう部分がある」と語った。
 その後、一部の市・道教育監らは「左偏向教科書是正」のための研修を進めたし、教科部は金星出版社の韓国近現代史教科書を選択した各学校が教科書を修正注文できるように報告期限を延長する指針を下した一線の学校長らを圧迫した。その結果、私立学校を中心として金星出版社の韓国近現代史を含め他の教科書に代えた学校の数が増えた。
 金星出版社は教育部の命令を受け入れて教科書を修正したが、著者たちは「不当な修正命令を取り消してくれ」として訴訟を提起した。昨年、大法院(最高裁)が「教科部の教科書修正命令は不当だ」という最終判決を下すとともに論難は下火になるようだった。(引用ここまで)

「修正版 金星歴史教科書 発行中断 判決」(【ハンギョレ】2009年9月3日付)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/2871.html

 教科書内容を巡る議論の中に必ずと言っていいほど出てくるのは、朝鮮民主主義人民共和国-“北韓”との関係である。それはなぜだろうか?大韓民国の歴史は、根強く残り続けている「反共」思想によって、多くの人たちが傷つけられ、命を奪われてきた歴史でもあっただろう。それは、統一を身近に感じた6.15共同宣言や10.4宣言の時でさえも。それによって、政府の言う「正しい歴史観」を育めるのだろうか。
 保守勢力の言う「正しい歴史観」とは何なのかを今一度考えるべきである。それは、権力層の保守化ということだけに留まらず、民主化を勝ち取った民衆の歴史に対する立場が問われているのだと思う。その答えが、未だ引き裂かれた朝鮮半島の未来を築く足場になっていくのではないだろうか。

 1973年4月、朴正煕(パク・チョンヒ)政権当時も、国史教科書の国定化を発表した。かつて、独裁政権として知られた朴政権下でもそのような体制が敷かれていたのである。現政権の歴史教科書国定化に引き戻す力が、何を妨げているのかをしっかりと見極めないといけない。(明)

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