留学同情勢ニュース

留学同が朝鮮半島情勢や在日同胞に関する記事を配信するブログです。

南の「民衆総決起大会」に思う

 今月14日、ソウルの光化門広場で、歴史教科書の国定化や、政府が推進する労働市場改革などに反対する「民衆総決起大会」が行われた。参加者は、全国教職員労働組合と全国民主労働組合総連盟(民主労総)など53の労働・農民・市民団体など約13万人にのぼった。

「“ソウルで「民衆総決起大会」、13万人がデモ。労働改革、教科書国定化反対を主張」(【朝鮮新報】2015年11月24日付)
http://chosonsinbo.com/jp/2015/11/20151124riyo-1/

 その光景はまさに 維新独裁政権時代の民主化抗争を彷彿とさせるものだ。
 警察と機動隊が民衆を押さえつけ、放水車がデモ隊に催涙スプレーを噴射する。
 暴力による鎮圧、制圧、国家による弾圧・・・・。
 そして政府は、この一連の「騒動」を起こすのは「暴徒」であると罵る。
 かつての「抗争」で死んでいった青年達も「暴徒」という烙印をおされ社会的に埋没させられた。歴史が清算されていないと同じようなことが起こりうるのだろうか。

 朴槿恵政権は一体どこに向かっているのか。

 国定教科書の問題について、経緯を遡ってみると、先月10月12日、中学・高校用の歴史教科書を政府が編集するという「国定教科書」に一本化するという方針が明らかにされた。

 それについては過去の留学同情勢ブログを参照
 「“南における昨今の歴史教科書国定化を巡る議論について思う”」(【留学同情勢ブログ】2015年10月14日付)
http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-entry-12.html
「“民主労総、14日の民衆総決起大会を不法とした政府談話を批判”」(【ハンギョレ】2015年11月13日付)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/22493.html

 この問題は、反民主主義的な問題であるだけではなく、親日派・日帝残滓の問題も大きいのではないかと考える。

 植民地からの解放後、日帝時代の親日派は親米派へと転換し、国を売って蓄えた財産を没収されることのないまま、アメリカの庇護のもとに拡大していった。
 そのような経緯で、大韓民国社会において様々な企業に親日派が増えていったが、一方で、親日派であるが故に批判されることを理解していたため国会議員になるものは少なかったようだ。
 しかし、保守・親日が社会の実権を握れるような時代になってからは、政治までに親日派が入り込んできた。その政治に入ってきた人たちが根幹的に自分たちの地位を確保するのは、やはり歴史である、というところで今になって歴史を修正・美化し、保守的で親日的な歴史観づくりを「国定教科書」という方法で加速させようとしているのだと考えられる。

「“[コラム]朴槿恵政権で甦る日帝の“討伐作戦”」(【ハンギョレ】2015年11月25付)
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/22598.html

 そしてさらに「対北」「反共」のイデオロギーを注入していくのだろう。
 これで自分たちの権益を守っているといっても過言ではない。
 親日・親米・日帝残滓の権力が強大である以上、それらに侵された公権力やメディアによって民衆たちは目を閉ざされていく現状である。


(以下、「[コラム] 金泳三元大統領が信じた夜明けは来たのか(【ハンギョレ】2015年11月23日付)より
― 朴槿恵(パク・クネ)政権になり「非正常の正常化」という美名の下に民主主義の退行が全方向で広がっている。 公安勢力が大統領府をはじめとする主要権力機関を掌握し、自身の国政方向に反対する人々には“従北”のレッテルを貼って公安政局を作ろうとしている。


 8月の戦争危機からの南北合意、また一つ統一への希望を見いだせたと思うと手のひらを反すように軍事的緊張を煽り、民族の統一どころか民族の繁栄さえも阻んでいる朴槿恵政権。統一を阻害するこの渦に巻き込まれないように、草の根の目覚めた民衆たちと連帯し、反統一勢力の攻勢に抗っていかなければならない。(誠)
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