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「韓国総選挙」における与党惨敗と日本メディア

 4月13日に行われた南朝鮮(大韓民国)の第20代総選挙は、与党・セヌリ党の大勝という当初の予想を完全に覆し、セヌリ党は過半数を大きく割り込むだけでなく、なんと第一党からも陥落するという歴史的な大敗北を喫した。

 こうした総選挙の結果は、明らかに朴槿恵大統領に対する失望の表れであり、南の民衆による厳重な審判である。

 経済失政や反対派を徹底的に排除する強権的な政治スタイルに対する反発とともに、開城工業団地の一方的な閉鎖を行うなど南北の政治家や民衆らの叡智により築かれた6.15以降の統一への流れを徹底的に潰して南北対決時代へとその関係を極度に悪化させるとともに、中学・高校の歴史教科書を反対を押して国定教科書に変更し、「慰安婦」問題では被害者と世論の声を無視して日本と一方的に妥結するなど、歴史を前時代に引き戻す政治が大いなる反発をもたらしたのだろう。

 南の民衆は生きている。
 このことを改めて実感させてくれた今回の選挙であった。


 それにしても今回の選挙結果を報じる日本のマスメディアの惨状は目も当てられない(今更ではあるが)。

 選挙の本質などにはほとんど目を向けず、二言目には「慰安婦」問題における「日韓合意」が破棄されないかの心配のお話。

 例えば4月15日の主要新聞の社説はすべて4.13総選挙について触れているが、その中で全紙とも「日韓合意」について言及している。

[朝日新聞](社説)韓国の政治 独善から対話へ転換を
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_gnavi

[毎日新聞](社説)韓国与党敗北 日韓協調の継続を望む
http://mainichi.jp/articles/20160415/ddm/005/070/110000c

[読売新聞](社説)韓国与党敗北 対「北」連携へ悪影響避けたい
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20160414-OYT1T50201.html

[日本経済新聞](社説)日韓関係への影響が心配だ
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO99677090V10C16A4EA1000/

[産経新聞](主張)韓国与党大敗 日米との協調路線堅持を
http://www.sankei.com/column/news/160415/clm1604150001-n1.html

[東京新聞](主張)韓国与党大敗 「慰安婦」合意の履行を
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016041502000124.html

 産経新聞のような極右メディアの主張などは見なくてもわかるので全くもってどうでもいいのだが、残念ながら日頃はリベラルと言われるメディアまで同じことを書いているのだから、残念至極である。

 例えばいつもいい記事を書いている東京新聞の社説では、このように述べている。

(以下、引用)

「日韓関係は冷却期間をようやく脱して、改善に歩みだした。昨年末には、懸案の慰安婦問題の解決に向けた政府間合意にこぎつけた。元慰安婦を支援する財団を韓国政府が設立し、日本政府が十億円を拠出する。朴大統領は「(合意を)誠実に履行する」と表明しているが、与党敗北により、国内世論をさらに意識する必要が出てきた。

 それでも、被害者の生存者は四十四人、平均年齢が九十歳近くで、残された時間は多くはない。韓国政府は被害者との面会を重ねて、財団による救済策への理解を求めてほしい。併せて日本側に国家賠償を求める支援団体には、方針変更を説得するよう望む。

(中略)

 韓国はこれから次期大統領の候補選出に動きだすが、朴大統領は残る任期で慰安婦問題など日韓合意を着実に履行してほしい。北朝鮮の核、ミサイル問題には米国を含めた日韓の連携が欠かせない。日本側も韓国との共通利益を探り、関係改善の流れを後戻りさせない努力が必要だ。」


 「日本側に国家賠償を求める支援団体には、方針変更を説得するよう望む」などということは、どう考えても加害者側が言うべきことではない。

 これを読んで、誰が本当に謝っていると思うだろうか?

 こんなことだからいつまで経っても歴史の問題が「最終的かつ不可逆的」に決着しないのである。(賢)

資料(ニュース記事など)_4548
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