留学同情勢ニュース

留学同が朝鮮半島情勢や在日同胞に関する記事を配信するブログです。

THAADミサイルの在韓米軍配備について

 米韓両国は7月8日、THAAD(終末高高度防衛)ミサイルの在韓米軍への配備を最終決定したと発表し、13日には配備地が、慶尚北道星州郡だと発表された。
 事前説明も無い突然の発表に、星州郡民たちが抗議の声をあげているのはもちろん、配備そのものに対し多くの反対、抗議の声が南朝鮮中で上がっている。

※参考記事
 [ハンギョレ新聞]外交部長官の反対押し切り「THAAD配備決定」強行
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24623.html
 [ハンギョレ新聞]THAADに憤慨する星州郡民、21日にソウルで大規模な抗議集会
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24657.html
 [ハンギョレ新聞]ソウルに集結した星州郡民「THAADはモンスター!」
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24710.html

抗議運動

 配備地と発表された慶尚北道星州郡は、人口4万4500人の小さな町である。
 うち約3500人がセヌリ党の党員であると言われ、南朝鮮においてはセヌリ党の票田として知られる郡であるが、今回の政府の一方的な決定に対し、郡民をはじめとして郡丁に務める公務員までもが不安を募らせ、セヌリ党を離党する者が相次いでいる。

※参考記事
 [ハンギョレ新聞]THAAD配備に星州郡公務員も反発 セヌリ党票田で離党ドミノ
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24711.html

 THAADは、「終末高高度防衛ミサイル」と呼ばれ、PAC-3などと比べ射程距離が長く、より高い場所で、敵弾道ミサイルを迎撃するというものだ。さらに、搭載されているXバンドレーダーからは強い電磁波が発せられ、電磁波による健康被害や作物などの風評被害が心配されている。これまで、THAADが配備されたグアム、Xバンドレーダーのみが配備されている青森、京都でさえ、レーダーの向く方向には海が広がっているのに対し、今回の星州への配備は、村からわずか500mの山の上であり、目の前に広がるのは人々が住む村である。

 ※参考記事
 [ハンギョレ新聞][ルポ]村の500メートル先にTHAADを配備するなんて…
 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24633.html

THAAD.jpg


 このような状況にありながら、世論調査では、今回のTHAAD配備に対して、賛成派が50%、反対派が32%と、賛成が上回る厳しい現実だ。

 配備決定に至る理由として「北朝鮮の核兵器や弾道ミサイルの脅威に対処するためであり、第三国に向けたものではない」というのが米韓の主張であるが、これに対して中国とロシアが、THAADの射程圏内に位置しているなどとして反対の声を挙げている。
 一方、日本はこの計画に対して、地域に平和と安定をもたらすとして賛成しており、日米韓は「北朝鮮の脅威」という言葉を盾に、軍事力の拡大を正当化している。

配備の本当の目的は何なのだろうか?

 これまで、グアム米軍基地に配備されたTHAAD、そしてXバンドレーダーが配備されている青森県津軽市の陸上自衛隊の駐屯地と京都府京丹後市の経ヶ岬基地、そして今回の韓国の星州に配備することによって、この4点が連動することが可能になる。

 東アジアにおいて、米国の影響が弱まり、中国経済が発展している今、この配備によって軍事力を上げることが、アメリカにとって好都合であることは一目瞭然だ。つまり、今回の配備決定はアメリカの思うツボであるということだ。

いったい「平和」とは何か?

 朝鮮半島の平和を脅かしているのは、他でもなくアメリカと韓国政府、そしてそれを支持する日本政府である。一日も早く、朝鮮半島から米軍は撤退し、軍事演習は中止するべきだ。

 今回のTHAAD配備問題、連日抗議デモを行なう郡民の姿は、沖縄・高江においての闘争と重なる。沖縄の米軍基地問題も、安保法制の通過も、現在行われている選挙の目的も、さまざまな問題が、全て切り離して考えることのできない問題であるということを認識しなくてはならない。(誠)
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する