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朝鮮大学校認可問題を巡る動きについて

 先日15日、東京で朝鮮学校「無償化」問題に関する学習会が行われた。200人近くの方々が参加し、真剣に学ぼうという熱気に包まれていた。私自身参加しながら、最後まであきらめずに闘うことの大事さと、知識・論理をしっかり持って対抗する必要性を改めて感じた。

 「3.29通知」以降(※)、予想通り(悪い意味で)各地に影響が出始め、朝鮮学校を取り巻く状況はますます厳しくなっている。そんな中、東京都知事に就任した小池百合子知事は、今年の2月19日に都のHPから削除した「朝鮮学校調査報告書」の再掲載を指示した(実際に再掲載されている)。それと関連して、「都が各種学校として認可した朝鮮大学校の適否も検証するものとみられる」といった憶測報道が流れた。

※「3.29通知」については、下記の記事を参照されたい。
 [留学同情勢ニュース]「3.29文科省通達」に関して-またも繰り広げられる国家的「朝鮮学校潰し」
  http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-entry-27.html

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 検証とはいうものの、実際にそのような動きに踏み切った場合、その最終目的は間違いなく朝鮮大学校、ひいては朝鮮学校の各種学校認可を取り消すことにあるだろう。今のところ表立った動きはなく、常識的に考えればそのような無茶が通るはずがないと思うだろうが、歴史を振り返るまでもなく現状を見るだけでも、都が「検証」に踏み切る可能性は大いにあると言わざるを得ない。十分に警戒する必要があるだろう。

 そもそも、都知事に朝鮮大学校の各種学校認可を取り消すことは可能なのか。都知事の権限を確認してみよう。

①各種学校に対する認可権と閉鎖命令

・都知事は各種学校の認可権を有する[学校教育法134条2項]
・都知事は各種学校の閉鎖を命ずることができる[学校教育法13条1項]

*どのような場合に閉鎖命令を下せるのか
 一 法令の規定に故意に違反したとき
 二 法令の規定により当該都道府県の教育委員会又は都道府県知事がした命令に違反したとき
 三 六箇月以上授業を行わなかつたとき


 各種学校認可の取消という制度はなく、法的手段としてあるのは閉鎖命令である。

②学校法人解散命令[私立学校法62条]
 学校そのものを閉鎖させるのではなく、その運営している学校法人に解散命令を下すことができる。

*どのような場合に解散命令を下せるのか
 「学校法人が法令の規定に違反し、又は法令の規定に基く所轄庁の処分に違反した場合においては、他の方法により監督の目的を達することができない場合に限り、当該学校法人に対して、解散を命ずることができる」
 「所轄庁は、前項の規定による解散命令をしようとする場合には、あらかじめ、私立学校審議会等の意見を聴かなければならない」

③認可の撤回
 明文規定はないものの、行政法上認められている措置である。認可後、学校法人による違法行為があった場合、撤回措置をとることができるという。


 このように、制度として認可の取消はないものの、学校の閉鎖と学校法人の解散に対する権限を都知事は持っている。

 「閉鎖」と「解散」。思い起こされるのは1948-49年の朝鮮学校閉鎖令と朝連の強制解散である。近年の「無償化」問題や補助金問題をはじめとした「朝鮮学校つぶし」の動きの根底にあるのは、日本における朝鮮人による民族教育を認めてこなかった日本の70年の歴史である。「朝鮮学校つぶし」の最終目標は「閉鎖」と「解散」であろう。今度こそ何としても未然に防がなければならない。現在繰り広げている「無償化」・補助金闘争を、反転のきっかけにしなければならない。そのためにも自分がすべきことを問い直さなければならない。

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 朝鮮大学校は、1956年創立され今年で60周年を迎える。各種学校認可を受けたのは1968年である。当時の東京都知事であった美濃部亮吉は、朝鮮大学校認可問題に対する基本的な立場として以下のように述べていた。

 「この問題を政治的な見解によってではなくあくまで行政ベースで判断すること」
 「行政ベースで処理するというのは、在日朝鮮人の教育全般を検討することではなく、「朝鮮大学校」が私立各種学校としての資格をもっているかどうかを、その設置基準にてらして判断することにとどまる」


 今後都が「検証」に乗り出した場合、政治上の理由を持ち出すことは不当であり、行政上の問題であることを強調する必要がある。
(あくまで各種学校認可に関する限り、政治を持ち出すのはおかしいと言っているのであり、朝鮮学校を取り巻く問題に政治性がないと言っているわけではない。むしろ私は、朝鮮学校を語るとき、その政治性・歴史性を抜きに語ることはできないと考えている)。(匡)
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