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「JUST KOREA-朝鮮半島の山々は連なる」を観て思う

 朝鮮半島の山脈を縦走したニュージーランド人の写真家、ロジャー・シェパード氏の写真展、「JUST KOREA ― 朝鮮半島の山々は連なる」を見た。

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 朝鮮半島を南北に貫く山脈「白頭大幹(ペクトゥデガン)」の風景を、平和や統一への願いを込めて紹介する写真展で、京都の大谷大学韓国・朝鮮文化ゼミの主催のもと行われた。(現在も、東本願寺隣の、しんらん交流館にて実施中。10月31日まで。)

 「白頭大幹」とは、白頭山から始まり金剛山、雪岳山、太白山、智異山へ至る約1700mの山脈のことをいう。

 北から南まで、朝鮮半島を貫く一つの山脈としての白頭大幹の写真はどれも美しかった。しかし同時に、朝鮮半島の「分断」について考えさせられる。

 「日本に住む私たちは、朝鮮半島の分断についてどれほど知っているでしょうか。」

 「分断の悲劇とは、分断されている悲劇だけでなく、その悲しみに向き合わせない悲劇の構造のことです。」

 主催者の一人である、鄭祐宗氏のコメント。

 美しくのどかな白頭大幹の風景とは対照的に、朝鮮半島には現在も平和は訪れていない。当事者である朝鮮民族は分断以来、自由に南北を行き来できない状態にある。それは、在日朝鮮人においても同様である。一つに連なった白頭大幹にも境界線が引かれている。

 金剛山の写真を見ながら、南北関係が良好な時期には、毎日、何百・何千人という人が、南から金剛山観光に訪れたという話を思い出した。今は2008年の李明博政権成立後、保守政権による対北圧迫政策のもと、中止されたままである。韓国政府による在日朝鮮人に対する圧力・脅迫もますます強まっている(前々回記事「『大韓民国』旅券の発給に関して①参照http://rhtjnews.blog.fc2.com/blog-entry-55.html)。

 分断の原因・責任とは?

 美しい山々を見ながら、感動すると同時に、その山の中で闘った朝鮮人たちの姿を想像する。日本による侵略・植民地支配に対して、朝鮮戦争期における祖国解放戦争を闘った朝鮮人たちの姿を。

 朝鮮の山々には日帝・米帝によって踏みにじられた歴史があり、現在でも、南には米軍が居座り、親米傀儡政権、日本と共に、共和国に向けて軍事的・経済的圧迫を強化し続ける。

 なぜ祖国が分断しているのか。なぜ一つに連なった白頭大幹に境界線が引かれているのか。祖国分断を当たり前の事実として受け入れ、分断を固定化させた思考をしてしまってはいないか。

 自分たちの平和・自由・尊厳の問題であるにもかかわらず、祖国分断に向き合きあわせない悲劇の構造に抗うためにも、まずは認識から始めなければならない。

 外勢により分断を強いられた歴史を克服し、祖国の統一を目指すべきであると改めて感じた写真展だった。

 鄭祐宗氏のエッセイも素晴らしく、是非一度ご覧いただきたい。(貴)


【関連記事】

「One Korea Photography」
http://www.onekoreaphotography.com/

[京都新聞]「朝鮮半島貫く山脈、自然美と平和想い写す 京都で展示会」
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20161018000049

[朝鮮新報]ロジャー・シェパード「JUST KOREA ― 朝鮮の山々は連なる」を観て/朴敦史
http://chosonsinbo.com/jp/2016/10/1019ib-2/
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