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「戦後70年談話」を巡る論争に関してと、ここ最近の安倍政権の言説に関して思うこと

今年は(日本は「終戦」と言っているが)日本の敗戦から70年ということで、1995年の村山談話、2005年の小泉談話に引き続き、「戦後70年談話」が安倍首相によって準備されている。この談話は総理大臣の歴史認識が問われるところであり、村山富市をはじめとした歴代内閣の立場(過去の植民地支配と侵略に対して痛切な反省を表明すること)を引き継ぐのか、また、「植民地支配」「侵略」「痛切な反省」「おわび」などの具体的なキーワードが入るのか、といった議論がなされている。
この「戦後70年談話」を巡り、国際政治学者ら74人が「戦後70年総理談話について」という題で声明を発表した。

(声明の全文)

また、南朝鮮でも「歴代内閣の談話の歴史認識を確実に継承するとの点を明白にすることで、韓国など周辺国との関係を新たに出発させる成熟した姿勢をみせてほしい」と外交部報道官声明で強調している。

(聯合ニュース記事)

「談話」を巡る論争に関して、言葉の問題や「村山談話」「小泉談話」をいかに継承するのかといったことが争点になっているように思える。もちろん必要な議論だと思うが、これらのニュースを見ていると、前回の記事でも指摘されている通り、「戦後70年の歩み」の中で朝鮮戦争やベトナム戦争といった具体的な戦争で日本が武力を行使したこと(1950年、日本は朝鮮戦争に応答するため警察予備隊を設立し、1952年に保安隊に改編する。これが現在の自衛隊の前身である)、その結果今の「平和な日本」が成り立っていること、という視点が総じて欠けていると思わざるを得ない。この戦後史観-とりわけ1945年以降初めて日本が軍事的役割を果たした朝鮮戦争で日本は実際どのような行動をとり、どのような加害・被害をもたらしたのか-がごっそりと抜け落ちているという前提で現在の論争が繰り広げられていることを、私たちはしっかりと認識するべきである。「談話」だけではなく、昨年の「集団的自衛権」に関する議論や現在の安保法制に関する議論もそうである。


もうひとつ、最近の安倍政権の言説に関して思うことがあるのだが、その前に一度下記の記事と抗議文を見ていただきたい。

世界遺産で歴史わい曲/明治日本の産業施設、「強制労働」を否定(朝鮮新報 2015年7月7日)

「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録をめぐる日本政府閣僚の歴史歪曲発言に対する抗議文(日本の歴史歪曲を許さない!全国大学生行動 7月18日)

この記事と抗議文が指摘する通り、日本政府は「明治日本の産業革命遺産」を世界遺産として登録する際、強制労働の事実を理解できるような措置を取ると表明しながら、それをいともたやすくひるがえしてみせた。強制労働があった施設に設置されるはずの表示板などに関しても、未だ設置されていない。

また、8月6日に広島で行われた平和祈念式典では、安倍首相が「非核三原則」について触れなかったことをたくさんのメディアが取り上げているが、首相官邸のfacebookでは言及したことになっている。

広島原爆の日:「安らかに眠れない」 被爆者、「非核」触れぬ首相に不満(毎日新聞 8月6日)

首相官邸のfacebook


このような二枚舌は何も今に始まったことではないが、ここまで来るとさすがに呆れてしまう。もはや主義主張以前の問題ではないのか。話す場所や相手によってここまであからさまに言説が変わるのを見ていると、「戦後70年談話」など、どうせ言葉遊びで終わってしまうんだろうとさえ思う。
どのような「談話」が発表されようが、現在の在日朝鮮人に対する差別政策や歴史歪曲、「戦争のできる国づくり」はこのまま加速、加熱するだろうし、「談話」をきっかけにさらに右寄りな言説は増えることだろう。だからこそ、私たちはそのような状況を見据え、在日朝鮮人という立場から「在日朝鮮人に対する差別をやめろ!」「歴史歪曲をするな!」「加害の歴史を認めろ!」というメッセージを、今こそ大きく出していく必要がある。
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